AWSのDBサービスまとめ:RDBからNoSQLまで最適構成のヒントを実案件別に解説
目次
1. はじめに
AWS(Amazon Web Services)が提供するさまざまなクラウドサービスの中でも、データベースは企業の情報システムを支えるきわめて重要な機能です。
特にデータの保存、検索、分析といった処理はWebアプリケーションの信頼性やパフォーマンスを大きく左右します。
AWSでは複数の種類のデータベースサービスが用意されていますが、それぞれ特徴が異なるため、用途や予算、設計方針に応じた使い分けが欠かせません。
ここでは、AWSにおける代表的なDB(データベース)サービスを整理し、それぞれのユースケースに適した選び方や考慮すべき観点を、分かりやすく解説します。
中堅SIerなどで担当する案件をリードする立場にあるシステムアーキテクトの方にとって、プロジェクトの初期設計段階で的確な判断ができるよう、技術面・コスト面の両方から情報を提供します。
1-1 AWSにおけるデータベースの重要性
クラウド時代のWeb開発におけるデータベースの選定は、性能・拡張性・可用性・運用性といった複数の観点から慎重に行う必要があります。
特にAWSでは、マネージド型と呼ばれる「運用自動化されたデータベース」を利用することが主流になっており、データのバックアップ、復旧、スケーリング(容量の増減)などをAWS側が担ってくれます。
これにより、開発チームはアプリケーションの本質的な機能実装に集中できる環境が整っています。
一方で、データベースの種類はリレーショナル型(RDB)やNoSQL(非リレーショナル型)など多様で、それぞれ使いどころを間違えると、運用コストが増加したり、性能面でボトルネックが発生したりします。
そのため、案件ごとの要件やスキルセットを踏まえた上で、的確な選定基準を持つことが重要です。
1-2 オンプレミスからクラウドへの移行動向
従来、データベースはオンプレミス=社内やデータセンターの物理サーバで運用されるのが主流でした。
しかし、現在では多くの企業がAWSをはじめとするクラウドへの移行を進めており、その背景には以下のような要因があります。
- ハードウェアの老朽化対応コスト削減
- 柔軟なスケーリングへの対応
- 自然災害や障害時の復旧性の向上(BCP対策)
- インフラ運用工数の削減
ただし、オンプレで長年使っていたRDB(OracleやSQL Serverなど)の知識がそのままクラウドに活かせるとは限りません。
クラウドには特有の設計思想があり、コスト構造やセキュリティ設定のアプローチも異なるため、AWSにおけるDBの使い方を学び直すことが求められます。
その意味でも、システムアーキテクトなど技術仕様と事業要件の両方をマネジメントする立場の方が、AWSのDBサービスについて深く理解しておくことは、極めて大きな価値を持ちます。
2. AWSのDBサービス分類
AWSで提供されるDBサービスは大きく2つのカテゴリに分類できます。
1つは従来からあるRDB(リレーショナルデータベース)であり、もう1つは構造にとらわれない柔軟性をもつNoSQL(ノーエスキューエル)型のデータベースです。
それぞれの特徴と違いを理解することで、自社システムや顧客案件において最適な選定ができるようになります。
2-1 RDB(リレーショナル)系 vs. NoSQL系
リレーショナル型データベース(RDB)は、表形式(テーブル)でデータを管理する方式です。
データ間の関係性(リレーション)を活かしながら処理されるため、取引や帳票など厳密なデータ整合性が求められる業務に向いています。
一方、NoSQLは「Not Only SQL(SQLだけではない)」の略で、SQL言語を用いないことも多く、柔軟なスキーマ(構造)による大量データの処理に適しています。
構造化されていないデータ、大量のアクセス、スケーラビリティ(拡張性)重視のユースケースにはこちらが有利です。
整理すると以下のとおりです。
| 分類 | データ構造 | スキーマの固定 | 主な用途 |
| RDB系 | 表形式 | 固定あり | 業務処理、財務、在庫など |
| NoSQL系 | 柔軟 | 固定なし | IoT、SNS、ゲーム、ログ収集 |
つまり、RDBとNoSQLはどちらが良い悪いではなく、目的に応じて選ぶのが正解です。
2-2 フルマネージドDBとは何か
AWSの多くのDBサービスは「フルマネージド型」です。
これは、ユーザーがインストール・アップデート・バックアップ・監視などのインフラ運用作業を行わず、AWS側で自動的に処理してくれるという仕組みです。
特に人手不足や多忙なプロジェクトでは、運用負荷を軽減できることが大きなメリットです。
また、セキュリティパッチの自動適用、スナップショットの取得、フェイルオーバー(障害発生時の自動切り替え)といった高可用性の仕組みが備わっているため、より安定した運用が可能になります。
ただし一方で、自由にチューニングしたい、独自のミドルウェア構成を組みたいといったニーズがある場合は、少し制限がある点に注意が必要です。
3. SQLベースの代表的なDBサービス(RDB)
AWSでは、複数のリレーショナル型データベース(RDB)を提供しており、それぞれ設計思想や用途が異なります。
ここでは中でも代表的な3つのサービスについて、その機能や特長、向いている業務・システムについて詳しく解説していきます。
いずれもオートスケーリングや高可用性などのクラウド型ならではの利点を備えつつ、従来のRDBの操作性を保っているのが魅力です。
3-1 Amazon RDS:マルチエンジン対応の汎用RDB
Amazon RDS(Relational Database Service)は、AWSにおけるもっとも代表的なRDBの一つで、複数のデータベースエンジンに対応しています。
具体的には、以下のようなエンジンを選択できます。
- MySQL
- PostgreSQL
- MariaDB
- Oracle
- Microsoft SQL Server
これにより、既存システムのデータベース構成をほぼそのままクラウドに移行できるなど、互換性の高さが魅力です。
特にPoC(実証実験)段階から、本番運用までスムーズに移行やスケールアップしやすい点が、多くの企業に評価されています。
Amazon RDSは、データのバックアップ、マルチAZ(異なるデータセンターに複製)構成、自動フェイルオーバー、メンテナンスまですべて自動で行われます。
このため、インフラ部分にかける人的リソースを大きく削減できるのがポイントです。
3-2 Amazon Aurora:高性能・高可用性のクラウドネイティブRDB
Amazon Auroraは、MySQL / PostgreSQL と互換性を持ちつつ、AWS独自に開発された高性能なRDBエンジンです。
最大の強みは、クラウド環境に特化した設計により、従来のRDBよりもパフォーマンスと耐障害性の両立を実現している点です。
例えばMySQL互換のAuroraでは、通常のMySQLの最大5倍の処理速度を提供します。
また、6つのコピーを複数のアベイラビリティゾーン(データセンター)に分散して保存することで、非常に高い可用性を確保しています。
さらに、Aurora Serverlessという自動スケーリング機能付きのバージョンもあり、アクセス量に応じてリソースが増減するため、コストの最適化が図れます。
突発的なトラフィックが見込まれるイベント時などにも柔軟に対応できるのが特徴です。
3-3 Amazon Redshift:データウェアハウス向けの分析用DB
Redshiftは、RDBの中でも特に大量データの分析処理に特化したサービスで、「データウェアハウス」と分類される製品です。
蓄積されたビジネスデータをまとめて高速に検索・集計・分析できるよう設計されており、日々蓄積される売上情報・顧客データ・ユーザー行動ログなどを扱う場面で活躍します。
一般的なRDBと異なり、Redshiftはカラム指向(列単位)でデータを格納することで、大量データのスキャン効率を劇的に改善しています。
例えば、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールと連携してダッシュボードを構築するようなケースでは、Redshiftと他のAWSサービス(S3、QuickSightなど)との組み合わせが非常に有効です。
4. 非SQL系(NoSQL)の主要サービス
NoSQL系データベースは、SQLのような固定化された表組みでは収まらない、大量かつ多様なデータをリアルタイムに処理する際に重宝されます。
AWSでは主に以下3つのNoSQLデータベースが提供されており、それぞれ得意とする形式/用途があります。
4-1 Amazon DynamoDB:完全マネージドなキーバリューストア
DynamoDBは、高速かつ柔軟なパフォーマンスを持つキーバリュー型NoSQLデータベースです。
「キー(識別子)」と「バリュー(値)」のセットで構成され、データ構造がシンプルなため、アクセス処理が非常に高速でスケーラブルです。
特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- オートスケーリング対応で、読み書き容量の自動調整が可能
- レイテンシ(処理反応時間)が常に10ミリ秒未満と高速
- データ暗号化やマルチリージョンへの分散など、セキュリティや高可用性にも対応
ゲーム、IoT(ものインターネット)、チャットアプリ、通販サイトの注文処理など、リアルタイム処理が重要なアプリケーションで幅広く利用されています。
4-2 Amazon DocumentDB:ドキュメント型DB(MongoDB互換)
DocumentDBは、JSON形式(JavaScriptのデータ形式のような軽量な構造)でデータを保存・取得できる文書指向データベースです。
MongoDBというオープンソースDBと互換性を持っており、多くのMongoDBベースのアプリケーションと簡単に連携できます。
このサービスは、主に以下のような用途に向いています。
- 可変データ構造を扱いたいとき(例えば顧客プロフィール)
- スキーマ変更の頻度が高い開発現場
- フォーム入力・CMS・メタデータ管理
また、DocumentDBは完全マネージド型なため、インフラ周りの設定やパッチ適用はAWS側に任せることができます。
4-3 Amazon ElastiCache:インメモリキャッシュ用DB(Redis / Memcached)
ElastiCacheは、サーバやアプリケーションの近くで「キャッシュ」としてデータを一時的に保存して高速化するためのサービスです。
Redis(レディス)およびMemcached(メムキャッシュド)という代表的なインメモリDBに対応しています。
インメモリとは、名前の通り「メモリ(RAM)」上にデータを保持する方式のことで、ディスクよりも圧倒的に高速です。
この技術は以下のような用途に向いています。
- データベースの問い合わせ結果をキャッシュして応答速度を向上
- セッション管理(ログイン中ユーザー情報の保持)
- リーダーボード(ランキングの管理)やチャットの未読管理などリアルタイム用途
ElastiCacheの導入により、バックエンドDBへの負荷を軽減できるため、アプリケーション全体のパフォーマンス向上に大きく寄与します。
5. ユースケースから見るDBの選び方
AWSには多種多様なDBサービスがありますが、実際の案件でどれを選ぶべきかという悩みは尽きません。
ここでは、実際に多くの開発現場で直面する4つの典型的なユースケースに分けて、最適なDBサービスの選定基準を解説していきます。
アーキテクトの役割として、顧客ニーズとシステム要件の両方を満たす選択が求められるため、各ケースでの検討ポイントを押さえておきましょう。
5-1 トランザクション処理を重視する業務アプリ
トランザクションとは、例えば在庫の引き当てや売上記録など「処理の一括実行と整合性」が重視される操作のことです。
失敗時にはすべてを元に戻す(ロールバックする)必要があるため、厳格な一貫性・原子性・分離性・永続性(ACID特性)が求められます。
このようなケースでは、以下のサービスがマッチします。
- Amazon RDS(MySQL/PostgreSQLなど)
- Amazon Aurora(高性能業務向け)
これらは、オンプレミスと同様のRDB設計が行えるうえ、クラウドによる可用性・拡張性が特長です。
特にAuroraは、処理性能と障害耐性が優れており、基幹系業務にも対応可能です。
5-2 高速スケーラブルなWebアプリケーション
ユーザー数や接続数が急増するようなWebアプリケーションでは、「瞬間的な高トラフィック」に柔軟に対応できるデータベースが必要です。
つまり、スケーラブル=アクセス数が増えても自動的に処理能力を増やせる特性が重要になります。
この場合、以下の選択肢が効果的です。
- Amazon DynamoDB(NoSQL、完全マネージド)
- Amazon Aurora Serverless(オートスケーリング対応)
特にDynamoDBは、レイテンシが非常に低く、アクセス数によるボトルネックも回避できる設計となっているため、ログイン認証やユーザー登録機能などにも適しています。
5-3 分析・BI・データレイクとの連携を重視
マーケティングや経営判断のためのデータ分析が求められる場面では、以下のようなニーズが出てきます。
- 大量のデータを構造化して保存・集計したい
- グラフやダッシュボードで直感的に可視化したい
- S3などに蓄積されたデータを分析したい
この場合の代表的なサービスは次の通りです。
- Amazon Redshift(カラムナDBの分析処理)
- Amazon Athena(S3上のデータをSQLで分析)
- Glue等を活用したETL連携
Redshiftは、日次・週次など定期的なバッチ処理に向いており、BIツールとの連携にも強みがあります。
5-4 セッション管理やランキング処理など、低レイテンシ特化用途
ミリ秒単位の素早い応答が求められる処理、例えばゲームのスコアやログインセッション、リアルタイム表示のランキングなどの運用においては、低レイテンシ(反応の速さ)が命です。
このようなケースでは以下のサービスが光ります。
- Amazon ElastiCache(Redis)
- DynamoDB(リアルタイム読書きに強い)
ElastiCacheは「インメモリ型DB」で、ディスクよりも100倍〜1000倍速いアクセスが可能です。
揮発性(再起動でデータは消える)という性質に注意が必要ですが、短期間のデータを高速処理したい場面では絶大な力を発揮します。
6. データベースのスケーラビリティとパフォーマンス考慮
AWSでは、あらゆるDBサービスにおいてスケーラビリティ(拡張性)とパフォーマンス(性能)の最適化が求められます。
ここでは、容量や処理能力の調整方法や、キャッシュとの併用で得られる効果について解説します。
6-1 オートスケーリングとプロビジョニング
オートスケーリングとは、アクセス数・処理量に応じて自動的にインスタンス(VMのような実行環境)を増減させる仕組みです。
AuroraやDynamoDBなどはこの仕組みに対応しており、ピーク時・深夜帯などに応じたコスト最適化も実現可能です。
一方、プロビジョニングは「事前に必要なリソース量を固定して確保」する方法で、性能の安定性を重視する場合に使われます。
DynamoDBでは、プロビジョニングかオートスケーリングかをユースケースに応じて選べる仕組みになっています。
6-2 キャッシュとの連携でパフォーマンス強化
ElastiCacheなどのインメモリ型キャッシュを採用することで、DB本体への問い合わせ回数を抑えることができます。
これは、ショッピングサイトの商品一覧表示や、SNSの「いいね!」件数表示など、毎回DBに聞くには負荷が高すぎるケースで特に有効です。
適切な結果キャッシュ設計により、ユーザー体験を向上させつつ、バックエンドコストの抑制にもつながります。
7. セキュリティと可用性の観点で選ぶ
クラウド上のデータベースで最も重視されるポイントの一つが、セキュリティと可用性です。
企業のセンシティブなデータを扱う以上、信頼性の高い運用設計が前提になります。
7-1 マルチAZとバックアップ戦略
マルチAZとは、異なる地理的領域にまたがってデータベースの複製(レプリカ)を配置し、障害発生時には自動で切り替えを行う仕組みです。
これにより、ハード障害・災害などへの耐性が強化されます。
また、AWSではスナップショットや自動バックアップの仕組みが提供されており、障害発生時のリカバリ(復旧)も容易です。
7-2 IAMとの連携と暗号化
AWS IAM(Identity and Access Management)とDBサービスは深く連携可能です。
これにより、細かなアクセス制限を設定でき、誰が・どのIPから・いつ・何をできるかを明確に管理できます。
さらに、保存時(at rest)や通信中(in transit)のデータ暗号化もAWS側で対応しており、個人情報や機密情報の保護対策として有効です。
8. コスト・料金モデルを理解する
AWSのDBサービスは、使った分だけ支払う「従量課金制」が基本ですが、設計によっては無駄なコストが膨らむこともあります。
必要なときに必要な分だけ使えるメリットを活かすには、料金モデルの理解が不可欠です。
8-1 計算リソースとストレージ課金
多くのDBサービスでは、以下の2つが課金対象になります。
- インスタンスタイプ(CPUやメモリの性能に応じた単価)
- ストレージ容量(GB単位での課金)
さらに、バックアップの保存期間や、データ転送量(一部)もコストに含まれる場合があります。
開発や検証段階で無駄な高スペックDBを使用しない工夫が、運用コストの最適化につながります。
8-2 フリーティアやリザーブドインスタンスの活用
AWSでは、一部のDBサービスに「フリーティア(無料枠)」があり、新規ユーザーが一定期間・一定容量を無料で利用することができます。
また、インスタンスを長期利用することが確定している場合は、「リザーブドインスタンス」と呼ばれる割引プランを選択することで大幅なコスト削減が可能です。
コストだけを重視するのではなく、運用性や拡張性とのバランスを考慮した設計が求められます。
9. 状況別おすすめ構成パターン集
AWSには豊富なDBサービスがあるため、どれが自身のプロジェクトに合っているか迷う場合もあると思います。
ここでは、業種や用途に偏りすぎないよう注意しながら、さまざまなユースケースに応じた構成パターンを3つ紹介します。
9-1 中小企業の社内業務管理システム
中小企業で活用される社員情報管理、勤怠、販売台帳などをまとめた社内業務アプリケーションにおいては、信頼性と保守性が特に重要です。
おすすめ構成:
- データベース:Amazon RDS(MySQL または PostgreSQL)
- バックアップ:自動スナップショット設定
- セキュリティ:IAM + VPC(仮想ネットワーク)を活用したアクセス制御
この構成は従業員数やデータ量が急に増加しない前提で、コスト管理とのバランスを取りながら安定運用が図れます。特に既存のオンプレミスからの移行も比較的容易です。
9-2 大規模ECサイトのトラフィック処理
日々多くの閲覧・購入・レコメンド処理が発生するECサイトでは、リクエスト数の増加に対するスケーラブルな対応と、応答速度の確保がカギになります。
おすすめ構成:
- メインDB:Amazon Aurora(MySQL 互換)または DynamoDB
- キャッシュ:Amazon ElastiCache(Redis)
- 分析用途:Amazon Redshift + AWS Glue + QuickSight
- 可用性:マルチAZ + CloudWatchによる監視
Auroraを中心に据えながら、ElastiCacheとの連携で高速レスポンスを実現し、分析系の処理はRedshiftで分離する構成が安定かつ効果的です。
9-3 モバイルアプリのリアルタイム通信データ処理
リアルタイムにチャットや通知を配信するモバイルアプリでは、高速な読書き性能と低レイテンシが絶対条件です。
おすすめ構成:
- データベース:Amazon DynamoDB(柔軟スキーマ対応)
- 一時データ管理:Amazon ElastiCache(セッション情報など)
- セキュリティ:IAM + AWS Cognitoでモバイル認証管理
- 分析用途:Amazon Kinesis + Athena で利用状況の集計
この構成では、拡張性・耐障害性を確保しながら、インフラ運用の自動化も期待できます。特にDynamoDBのオートスケーリングは、急激なアクセスの波にも対応できます。
10. おわりに
AWSが提供するDBサービスは非常に数が多く、それぞれの特性や強みを理解しなければ、最適な選定は難しいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、ここで紹介したように、それぞれのサービスは明確なユースケースを想定して設計されています。
10-1 結局どのDBを選ぶべきか
「1つのサービスですべてを解決しよう」とするよりも、「用途に応じて適切なサービスを組み合わせる」ことが、AWSにおけるDB設計の本質です。
業務管理にはRDS、分析にはRedshift、リアルタイム通信にはDynamoDBやElastiCacheというように、手持ちの設計パーツを組み合わせることで、より良いソリューションが実現可能です。
10-2 将来的な拡張性や他AWSサービスとの統合性
AWSのDBサービス群は、他のクラウドサービス(S3、Lambda、Cognito、CloudWatchなど)とシームレスに連携できることが最大の強みです。
長期的に見て、拡張性と統合性を軸に設計することが、保守・運用面でも大きなアドバンテージとなります。
プロジェクトの性質やチームのスキルセットにあわせて、クラウドDBの選定・構成を柔軟に行い、よりスムーズな提案や導入を目指しましょう。
dx


