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GiftX調査、AI活用は脱チャットが分岐点|業務のエージェント化で成果実感3.8倍

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株式会社GiftXが2026年7月8日に公表したビジネス職669名への調査で、生成 AIの使い方が成果を大きく左右する実態が明らかになりました。業務プロセスを AI エージェント化した層は生産性が「明確に上がった」と答えた割合が54%で、チャット利用にとどまる層の14%と比べて約3.8倍の差がつきました。「AIは使っているが成果が出ない」という多くの企業の悩みに、明確な分岐点があることを示すデータです。この記事でわかることは、以下の3点です。

目次

この記事でわかること
ビジネス現場で起きている「チャット止まり」という共通の停滞
成果実感を約3.8倍に広げた「AI エージェント化」という一線の中身
中小・中堅企業が明日から着手できる、成果につなげる業務設計の考え方

調査でわかった「チャット止まり」という停滞

まず今回の調査が浮き彫りにしたのは、AIの普及と成果実感のあいだにある隔たりです。GiftXは事前調査で全国8,000名を対象にAI利用実態を把握し、そのうえでビジネス職(オフィス系7職種)のAI利用者669名に本調査をおこないました。

結果を見ると、ビジネス職の約67%がすでに業務でAIを利用しており、利用者の約77%が毎日から週数回の高頻度で使っています。AIはすでに日常の道具になっているといえます。

問題は「何に使っているか」です。使い方の内訳は、チャットで質問・相談するが28.1%、チャットで文章や資料を作らせるが42.2%で、あわせて約7割がチャット利用にとどまっていました。自社の情報を覚えさせて実行させる段階は19.3%、業務プロセスそのものを AI エージェント化できている人は10.5%にとどまります。

多くの現場が「便利な相談相手」としてAIを使う一方で、業務を任せる段階までは進めていない。これが今回の調査が示す出発点です。

出典:株式会社GiftXプレスリリース

成果を分けた「AIエージェント化」という一線

次に、成果実感の差がどこで生まれたのかを見ていきます。ここで言う AIエージェント化とは、業務手順や判断基準をもとに、複数の工程にまたがる業務をAIが半自動もしくは自動で進める状態を指します。

調査では、生産性や成果が「明確に上がった」と答えた人は全体の約2割にとどまりました(生産性19.4%、成果・品質20.2%)。最も多かったのは「やや上がった」で約5割です。役に立っている実感は広くても、明確な成果にはつながりきっていない様子がうかがえます。

この差を分けていたのが、使い方の深さでした。業務を AIエージェント化した層では、生産性が「明確に上がった」と答えた人が54%、これに対しチャット利用にとどまる層では14%で、約3.8倍の開きが出ています。成果・品質の面でもエージェント化した層は44%に達し、他の段階(16〜19%)を大きく上回りました。


注目したいのはマーケティング職の結果です。AI利用率は約74%と7職種中2位で活用は広がっているものの、生産性が「明確に上がった」割合は13%、成果は14%と7職種で最も低い数値でした。利用が広いからといって成果に直結するわけではないという、示唆に富む結果です。

なお、これらは回答の関連(相関)を示すものであり、因果関係を証明するものではないと調査主体は明記しています。使い方の深さと成果実感が強く連動している、という読み方が妥当でしょう。

出典:株式会社GiftXプレスリリース

他調査が裏づける「個人まかせ」という共通課題

GiftX調査では、組織側の課題の1位が「AI活用が個人まかせになっている」で26%でした。一方で「AIをより積極的に活用したい」と答えた人は約6割にのぼります。足りないのは意欲ではなく、意欲を成果につなげる業務の仕組みだと読み取れます。

同じ傾向は中小企業でも確認できます。商工中金が2026年3月に公表した調査「中小企業の生成AIの利用にかかる調査(2026年1月調査)」では、6割超の中小企業が生成 AIの活用を個人の判断にまかせており、会社主導で導入・推奨している企業は約3割にとどまりました。個人まかせの状態は、規模を問わず日本企業に共通する課題だといえます。

導入率そのものの格差も見逃せません。総務省の令和7年版情報通信白書(2025年7月公表)によると、生成 AIの活用方針を策定している企業は大企業で約56%に対し、中小企業は約34%にとどまります

また、中小企業基盤整備機構が2026年3月に公表した「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」では、中小企業のAI導入率は20.4%で、導入目的は「業務効率化・作業時間の短縮」が87.0%と最多でした。

市場全体は拡大が続いています。関心と実装のあいだにある溝を、どう埋めるかが問われる局面です。

中小・中堅企業が注目すべきポイント|自社への示唆

ここからは、今回の調査を自社にどう持ち帰るかを考えます。大企業の話として片づけず、明日からの一歩に落とし込むための視点を3つに整理しました。

示唆1:ツール導入より「業務プロセス設計」に投資する

今回のデータが示す最大の学びは、AIを配っただけでは成果が出にくいということです。成果実感が跳ね上がったのは、業務手順や判断基準を言語化し、複数工程をAIに任せる段階に進んだ層でした。

中小・中堅企業がまず取り組むべきは、高価なツールの選定ではなく、「どの業務を、どの手順で、どこまでAIに任せるか」を設計することです。既存の業務フローを一度書き出し、判断が定型化できる工程を洗い出すところから始めると、投資対効果が見えやすくなります。

示唆2:1業務からのスモールスタートで成功体験をつくる

いきなり全社展開を狙うと、個人まかせの状態に逆戻りしがちです。効果を見込みやすい1業務にしぼり、成果を確認しながら広げるほうが定着しやすいといえます。

たとえば問い合わせ一次対応、定型的な資料作成、見積もりの下書きなど、手順が明確で頻度の高い業務は最初の対象に向いています。小さく始めて数字で効果を確かめ、社内に横展開する。この順番が現実的です。

示唆3:「個人任せ」を脱するルールと役割を決める

意欲があっても仕組みがなければ成果は再現できません。誰がAI活用を推進するのか、どの情報を入力してよいのか、出力を誰が確認するのか。この3点だけでも社内ルールとして明文化すると、属人化から一歩抜け出せます。

推進役は専任である必要はありません。まずは現場に近い担当者を旗振り役に指名し、成功事例を共有する場を設けるだけでも、個人任せからチームの取り組みへと変わっていきます。

よくある質問

Q1. AI エージェント化とは具体的に何を指しますか。
A. 業務手順や判断基準をもとに、複数の工程にまたがる業務をAIが半自動もしくは自動で進める状態を指します。単発の質問や文章作成にとどまるチャット利用とは区別されます。
Q2. なぜチャット利用だけでは成果が出にくいのですか。
A. チャットは相談相手としては便利ですが、毎回の指示や調整に手間がかかり、業務全体の効率にはつながりにくいためです。工程ごとに人が介在するぶん、時間短縮の効果が限定されます。
Q3. 中小企業でも AI エージェント化はできますか。
A. できます。全社一斉ではなく、手順が明確な1業務から始めるのが現実的です。中小企業のAI導入目的は業務効率化が最多で、定型業務ほど効果を出しやすい傾向があります。
Q4. 導入で最初につまずきやすい点はどこですか。
A. 「活用が個人任せになる」ことです。推進役の不在やルール未整備が原因になりやすいため、誰が進めるか、何を入力してよいかを先に決めておくことが有効です。
Q5. どの業務から着手するのがよいですか。
A. 問い合わせの一次対応や定型資料の作成など、手順が明確で頻度の高い業務が向いています。効果を数字で確認しやすく、社内で横展開する足がかりになります。
Q6. 成果を測るにはどうすればよいですか。
A. 着手前に対象業務の作業時間や処理件数を記録し、導入後と比較する方法が基本です。小さな範囲で始めれば、削減時間や品質の変化を具体的な数字でとらえやすくなります。

まとめ

今回のGiftX調査から読み取れる要点を整理します。

ビジネス職の約67%がAIを利用する一方、使い方の約7割は「チャット止まり」で成果実感は約2割にとどまる
業務を AI エージェント化した層は生産性が「明確に上がった」が54%で、チャット利用層の14%の約3.8倍
組織課題の1位は「AI活用が個人任せ」であり、中小企業でも同じ傾向が公的調査で確認できる
成果の分かれ目はツールではなく業務プロセスの設計にあり、1業務からのスモールスタートとルール整備が現実的な第一歩

AIをすでに使っているのに成果が伸びないと感じるなら、次の一手は新しいツールの追加ではなく、まかせる業務を決めて手順を設計することかもしれません。

本記事は最新の AI エージェントを構成パートナーに迎え、人間とAIのハイブリッド体制で執筆・校閲をおこなっています。(ファクトチェック完了:[担当者名]/確認日:2026-07-10)
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記事を書いた人
泉川 学

小売業界でブランド品のバイヤーなどを経験したのちIT業界に転身。 株式会社ライブドアのインフラ事業の営業責任者を担当。 ベンチャー企業の運営に関わった後、2016年にデザインワン・ジャパン(現GMOデザインワン株式会社)へ入社。 「エキテン」事業の営業・サポート部門責任者を務めたのち受託開発事業の立ち上げを担当し、 現在は執行役員兼エキテン事業、受託開発事業とその所管グループ会社を統括。

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