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【業種別】DX成功事例33選!自社DXを成功に導くポイントも解説

【業種別】DX成功事例33選!自社DXを成功に導くポイントも解説

目次

「DXを推進したいと考えてはいるものの、具体的にどのように進めたらいいのだろうか」

「他社のDX成功事例を知り、これから行う自社のDX推進に活かしたい」

自社でDXを進めなければならない状況に直面している方にとって、着手前に自社と似た事例を知り、少しでも具体的な成功イメージをつかみたいですよね。

この記事では、DXの事例を探している方に向けて、さまざまな業種においてDXを推進し成果を出している企業の事例33個を集めました。   

この記事で事例を紹介している業種一覧

製造業

自治体

金融業・保険業

医療・福祉

教育

建設業

不動産業

農業

運送業

サービス業

卸売業・小売業

情報通信業


今回紹介するDX成功事例に共通することは、下記の3つです。

一般的に、DXは業務効率化や働き方改革・新規ビジネスモデルの創出などを目的に、取り組むイメージがありますよね。

しかし、目的に向かって漠然と取り組んでも望むような効果は期待できません。成功事例の共通点である重要ポイントを意識して取り組むことが、自社DXを成功に導く秘訣と言えるでしょう。

そこでこの記事では、下記の内容を説明します。

この記事のポイント

・DX成功事例33選を業界別に説明!

・事例ごとに導入時の課題感や成果、DX推進で苦労した点を詳細に解説!

・DX推進時のDX人材の確保や育成についても解説!

事例を踏まえて、自社のDX推進を成功させるポイントについても解説しています。

今後、自社がDXに取り組む際に起こりうるトラブルの予測や、課題解決のヒントを得られるため、ぜひ参考にして自社のDX推進に役立ててください。


1. 【全33選】DXの成功事例一覧

まずは、この記事で紹介している、DXに成功した企業の一覧表を掲載します。事例を見ると、DX推進によって下記3つの成果が出る傾向にあります。

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

そこで、「業務効率化」「働き方改革」「新事業創出」をDX推進の3つの目的とし、事例ごとに掲載しました。

業界別に企業を一覧で掲載するとともに、右側にはDX推進の目的欄を設けて該当部分に丸印をつけています。

自社がDXに取り組む目的と類似した事例を見つけたい方は、右側の欄を参考に探してみてください。取り組み内容や導入システムによっては複数の効果が出るため、目的が重複する場合もあります。

また、企業や団体・市町村名にリンクをつけているため、クリックすると事例の詳細を確認できます。2章からの業種別の事例紹介では、DXの成果や課題も含めた表を掲載していますので、そちらもあわせてご覧ください。

【DX成功事例の紹介企業一覧】    

業界

企業・団体・市村町名

目的

業務
効率化

働き方
改革

新事業
創出

製造業

株式会社フジワラテクノアート


株式会社土屋合成


サンコー株式会社


株式会社山本金属製作所


西機電装株式会社


グランド印刷株式会社

株式会社田代製作所


自治体

千葉県君津市



兵庫県姫路市



福岡県北九州市



長野県伊那市



金融業・保険業

株式会社北國銀行

医療・福祉

株式会社ハピクロ

株式会社ヘルスケアシステムズ



教育

宮城県仙台第三高等学校



練馬区立関町北小学校


建設業

有限会社ゼムケンサービス

隂山建設株式会社

石川建設株式会社



成友興業株式会社



不動産業

株式会社シノケングループ



株式会社福徳不動産


農業

もりやま園株式会社


有限会社舟形マッシュルーム



運送業

菱木運送株式会社


湯浅運輸株式会社



サービス業

株式会社竹屋旅館


株式会社スーパーワークス


株式会社ライジング



株式会社太陽都市クリーナー



株式会社リョーワ


卸売業・小売業

株式会社コニシタイヤ


情報通信業

株式会社Mountain Gorilla


2. 【製造業】DX成功事例7選

ここでは、製造業でDX推進に取り組んだ企業の成功事例を、7つ紹介します。

【製造業のDX成功事例一覧】

 

企業・団体名

DXの成果

株式会社フジワラテクノアート

・3年で21個のITツール・システムを導入し、全行程を効率化

・IT人材の内製化を実現

・情報セキュリティを強化

株式会社土屋合成

・ロボットを導入し24時間365日稼働を実現

・少ない人員で効率的なものづくりを実現

・コロナ前と比較し売上高約120%、過去最高益を達成

サンコー株式会社

・倉庫内の作業を一元管理できるシステムの実装

・文書管理ツール・ナレッジデータベースを導入し専門性・生産性を向上

株式会社山本金属製作所

・工場の自動化システムを他社に提供する新たな事業を展開

・蓄積データの利活用により技術開発につなげる

西機電装株式会社

・情報共有や工程管理の効率化

・業務効率化をサポートする新規事業を創出

グランド印刷株式会社

・新事業が立ち上がりやすい体制になり多くの新事業を創出

・業務のシステム化で多様な働き方が可能に

・システム一元管理により、業務効率化・生産性向上を実現

株式会社田代製作所

・データ化に成功し約80%のコピー用紙削減

・不良品削減による品質・生産性の向上


2-1. 【醸造機械・食品機械・バイオ関連機器製造業】株式会社フジワラテクノアート

出典:株式会社フジワラテクノアート

【基本情報】 

株式会社フジワラテクノアート

事業内容

醸造機械・食品機械・バイオ関連機器の開発、設計、製造、据付、販売およびプラントエンジニアリング

従業員数

145名(2022年4月1日時点)

資本金

3,000万円

公式HP

https://www.fujiwara-jp.com/


株式会社フジワラテクノアートは、日本酒や味噌などの醸造機械を製造している企業です。

2018年に作成したビジョンがきっかけとなって自社主導のDXに取り組み、2023年には目覚ましい成果を上げています。

株式会社フジワラテクノアートは、30年後を見据えて「微生物インダストリーを共創する」というビジョンを作成しました。

しかし、現実とビジョン達成には大きなギャップがあり、乗り越えるためにはデジタル活用が不可欠であったため、そこからDXへの取り組みが始まります。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・3年で21個のITツール・システムを導入し、全行程を効率化

・IT人材の内製化を実現

・情報セキュリティを強化

DXの課題・苦労した点

・従業員にDXを自分ごととして認識させる意識改革

DXにあたり苦労したのは、従業員の意識改革に時間がかかった点です。もともと従業員のITリテラシーが高い状態ではありませんでした。最初に行ったことは下記の2つです。

・ビジョンの浸透に力を入れ、達成の手段としてDXが不可欠なことを周知徹底

・部門を超えて動ける2つの委員会を設立

まず、ビジョンの目的や企業のあるべき姿を全社で共有しました。従業員がDXに自分ごととして取り組んだことが、DXを成功に導いた最大のポイントです。

また、DXにおいては専門部署を置かず、部門を超えて動ける2つの委員会を設立。

ロードマップを作成して、部門横断的にシステム構築や運用を行うことで、経験とスキルを蓄積していきました。最後までやり切った経験が、自発的な学びや資格取得などのモチベーションアップにつながり、結果的に自社主導でDXを実現するまでになっています。

周囲の従業員にもプラスの影響をもたらし、社内全体のITスキルが上がるという好循環も生み出しました。

結果、DXによって3年で21個のITツール・システムを導入し、製造効率が向上。工数や事務作業、ミスの軽減といった全工程の改革に加え、セキュリティ対策の強化も実現しています。IT人材の内製化ができたことも大きな成果のひとつであり、杜氏の技術を伝承するAIシステムの開発にも成功しています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:DXセレクション2023(株式会社フジワラテクノアート)|経済産業省(YouTube)


2-2. 【プラスチック製品製造業】株式会社土屋合成

出典:株式会社土屋合成

【基本情報】

 

株式会社土屋合成

事業内容

精密プラスチック射出成形加工、射出成形金型から組み立てまでの一貫製作

従業員数

87名(パート含む)

資本金

1,000万円

公式HP

http://www.tsuchiya-gousei.com/

株式会社土屋合成は、精密で高難易度の成型加工技術を持つ、プラスチック射出成型品の加工メーカーです。

DX推進によって、IoTやロボット、デジタル技術を用いた自動化によるノンストップ生産を実現しています。

1991年頃の株式会社土屋合成は、人の手で作業する人海戦術が主体の企業でした。


・夜間や休日の生産性低下

・手作業による工数圧迫

・従業員が単調な繰り返し作業を担当


上記の状況を改善するためロボット導入を決断。ほかの作業においてもロボットで効率化し、従業員に生産性の高い仕事で活躍してもらうために、見直しを行いました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・ロボットを導入し24時間365日稼働を実現

・少ない人員で効率的なものづくりを実現

・コロナ前と比較し売上高約120%、過去最高益を達成

DXの課題・苦労した点

・人の手で生産性の低い業務を実施していた

・デジタル活用に対する従業員の理解獲得に時間がかかった


DX推進にあたって苦労したのは、従業員のデジタル活用に対する嫌悪感を払拭することです。

従業員はデジタル技術の導入に対し、
「業務プロセスの変化により負担が増加するのでは」

「自分の仕事がなくなるのでは」
と不安を抱いていました。そこで行ったのは下記の2点です。

・従業員のための改善・導入であることを伝え、小さな改善から実施

・経営者が従業員とともに率先してデジタルを活用

手作業が自動化されて仕事が楽になることや、やりがいのある仕事に携われる成功体験を積み重ねられるように工夫しています。

DXには自社が主体となり、自動化の専門家やSIerと連携して外部の知見を取り入れながら取り組みました。

導入によって、現在はロボットで24時間365日稼働を実現。少ない人員で効率的なものづくりができており、人材リソースを新製品の開発や量産化実現などの付加価値の高い業務に配分できています。

売上高はコロナ前に比べて約120%となり、過去最高益を達成するなどの多くの成果を上げています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:DXセレクション2023(株式会社土屋合成)|経済産業省(YouTube)


2-3. 【ねじ、精密部品製造・販売】サンコー株式会社

出典:サンコー株式会社

【基本情報】

 

サンコー株式会社

事業内容

ねじ・精密部品製造・販売、等

従業員数

230名

資本金

7,000万円

公式HP

https://www.sanko-kk.net/

サンコー株式会社は、ねじや精密機械の製造・販売を行っている企業です。「DX認定事業者」の認定を取得し、継続的にDXを推進しています。

サンコー株式会社では、社内調査の結果、営業が雑務に追われて本来行うべき営業活動に時間が使われていないことが判明。

雑務にかかる時間を削減して本来の業務に時間を使えるよう改善するため、DXに取り組みました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・倉庫内の作業を一元管理できるシステムの実装

・文書管理ツール・ナレッジデータベースを導入し専門性・生産性を向上

DXの課題・苦労した点

・営業の雑務にかかる時間の削減

・部門を超えた全社最適の視点共有

改善策を考えるにあたり、課題になったのは部門間の壁です。

プロジェクトを立ち上げ各部門が集まって意見交換したものの、自部門優先で考えてしまい全社最適となる改善方法がなかなか見つかりませんでした。

そのため、プロジェクトの集まりに役員が参加して、全社最適の視点を共有化。部門間の認識を合わせていきました。

同社は、DXはシステムを導入して終わりではなく、自社で活用できる体制を整えることが大切だと言います。

開発ベンダーやコンサルなどの協力も得ているものの、DXにおけるメインプレイヤーはあくまで自社であると考え、社内に情報システム部門を設置。各部門には最低1名のDX推進担当を置き、意思共有やDX化を進めやすい体制を整えています。

DX推進の結果、下記を実現しています。

・倉庫内の作業を一元管理できる倉庫管理システムを導入

・社内コミュニケーションにデジタルツールの利用を推進

・文書管理ツール・ナレッジデータベースなどを各部門に導入

倉庫管理システムで作業の一元管理が可能となり、顧客が必要とする種類の商品をタイミングよく届けられるように。

また、コロナ禍でコミュニケーションツールや文書管理ツールなどが導入され、さらにDX化が進み生産性の向上を実現しています。

今後も継続してDXを推進し、システム改修や社員教育のDXなどに取り組みたいと考えています。

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き1.0 DX取組事例集|経済産業省


2-4. 【金属切削加工業】株式会社山本金属製作所

出典:株式会社山本金属製作所

【基本情報】 

株式会社山本金属製作所

事業内容

切削加工、分析・評価機器、評価試験サービス、等

従業員数

300名(2023年4月1日時点)※日本国内

資本金

2億2,000万円(グループ総資本金)

公式HP

https://yama-kin.co.jp/


株式会社山本金属製作所は、金属の精密加工や加工測定評価を行っている企業です。3つのコア技術を活かして、ものづくりプロセスからの新たな価値創造に取り組んでいます。

株式会社山本金属製作所は、2008年に起こったアメリカの金融危機によって受注が半減。

「会社として存続していくには機械加工の現場を大きく変える必要がある」と危機感を覚え、受注に頼らずに自ら市場を開拓できるビジネスモデルの転換を決意します。

2030年に目指す姿を「Intelligence Factory 2030」と定義し、実現に向けて

・加工現場のデジタル化と自動化

・センシング技術の高度化

・ものづくりデータの蓄積と活用

・生産拠点の複線化

の戦略を立て、デジタル技術を駆使し変革に取り組みました。


DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・工場の自動化システムを他社に提供する新たな事業を展開

・蓄積データの利活用により技術開発につなげる

DXの課題・苦労した点

・会社存続のためビジネスモデルの転換が必要


DXに向けて、下記の2つを実施しています。

・機械加工プロセスや作業内容データをリアルタイムで測定し、自社の強みを把握

・外部の機関・人材と積極的に連携

リアルタイム測定により、まずは自社の技術を見える化。蓄積したデータを徹底的に活用し、改善を重ねました。

また、外部企業の知見を十分に活用しながら、社内でも必要な人材を採用。外部に頼り切りにならない体制を作っています。

結果として、自社工場の自動化を実現し、自動化の仕組みを他社に導入する新たな事業創出にも成功しました。

機械加工の生産性向上や品質改善、人材育成などの課題をAIなどのデジタル技術を用いて分析し、機械加工の最適化を支援するサービスを提供しています。

3Dモデルシミュレーションによる事前予測・計測、IoTデバイスによる実機モニタリングなどを駆使し、機械加工プロセスの完全無人化にも取り組んでいます。

参考:DXセレクション2022|経済産業省

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き2.0|経済産業省


2-5. 【製造業】西機電装株式会社

出典:西機電装株式会社

【基本情報】 

西機電装株式会社

事業内容

制御盤・高低圧配電盤・分電盤・操作盤・監視盤における設計・製作・現地試運転調整

従業員数

51名

資本金

1,000万円

公式HP

https://g-nishioka.co.jp/nishiki/


西機電装株式会社は、各種大型クレーンにおける電気室の筐体設計・製造や制御盤製造を手掛ける企業です。

製造業でありながら、DX推進によって業務効率化コンサルティングサービスを展開するまでに変革を進め、地域全体のDX推進をサポートしています。

西機電装株式会社は、顧客の仕様に基づいてカスタマイズした製品を製造する性質上、設計の仕様変更が非常に多く発生します。

しかし、最新情報の共有漏れや情報不足が原因で、製造工程のやり直しや製品の品質維持に悪影響を与えるような事態が起こっていました。

情報共有の問題を解決する方法を探していたとき、参加したあるセミナーでサイボウズ株式会社が提供するクラウドサービス「kintone」を知り、導入することに。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・情報共有や工程管理の効率化

・業務効率化をサポートする新規事業を創出

DXの課題・苦労した点

・情報共有に問題があり、工程のやり直しや品質維持に悪影響が出ていた


新システムの導入には従業員の抵抗もありました。そこで、下記の取り組みから導入を開始しています。

・改善意識の高いベテラン従業員の理解を獲得

・業務に直接関係のない身近な部分からシステムを導入

・利便性向上のため、IoTデバイスを開発

まず、改善意識が高いベテラン従業員の理解を獲得し、弁当発注や体温管理などから導入して操作になれてもらうことを優先。簡単な操作で利用できるよう、ICカードやQRコードを用いてアクセスできるIoTデバイスも開発しています。

抵抗感を解消すると、従業員からも新たな活用アイデアが発信されるように。一部業務からスモールスタートし、自社でカスタマイズしながら徐々に取り組みを広げていきました。

結果として、情報共有や工程管理の効率化を実現しています。

また、DXの成果を実感したことで自社の成功事例を共有したいと考え、ワークショップを開催。ワークショップがきっかけとなり、効率化システムの開発やコンサルティングを行う新規事業の創出にも成功しました。

現在では、製造業に加え、地域DXを推進するサポート事業にも積極的に取り組んでいます。

参考:DXセレクション2022|経済産業省

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き2.0|経済産業省


2-6. 【印刷業】グランド印刷株式会社

出典:グランド印刷株式会社

【基本情報】 

グランド印刷株式会社

事業内容

シルクスクリーン印刷全般、各種大型インクジェット出力、屋内外看板・装飾

デジタルプリント壁紙、ダンボールディスプレイ

従業員数

55名

資本金

1,200万円

公式HP

https://grand-in.co.jp/


グランド印刷株式会社は、シルクスクリーン印刷やデジタルプリントを主体に、印刷や広告、サイン、ディスプレイ業務を手掛ける企業です。

DXの実現によって、従来業務の効率化・属人化の解消に加え、新しい事業の立ち上げにもつながっています。グランド印刷株式会社は、

・支社が作成した伝票をFAX送付し、本社でシステム入力

・名刺などの顧客情報をアナログで管理

など、情報の共有や蓄積ができない状態の改善に向けて、DX推進を開始しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・新事業が立ち上がりやすい体制になり多くの新事業を創出

・業務のシステム化で多様な働き方が可能に

・システム一元管理により、業務効率化・生産性向上を実現

DXの課題・苦労した点

・情報の共有・蓄積ができていない

情報の共有や蓄積によりさまざまな業務を効率化するため、2010年に自社事業に適したオリジナルの基幹システム開発を決断。導入にあたっては、まず下記の2つに取り組みました。

・従業員に対し、定期的にIT導入の必要性を周知

・新システムの導入は従業員に多くのメリットがあると説明し、協力を獲得

経営陣だけで進めるのではなく、従業員の理解を獲得するために何度も説明を重ねたと言います。従業員に、ミスの減少やむだな作業の削減、働き方改革の実現につながることを伝え、協力を得ながらシステムを導入しました。

オリジナルの基幹システム導入後は、改修を継続しながら受注管理や顧客管理、原価管理などのさまざまなデータを連携。現在はシステムで一元管理できるようになっています。

データの利活用ができるようになり、新事業が立ち上がりやすい体制を作れたことも、大きな成果です。1事業から9事業まで拡大して生産性も向上し、ITシステムで情報共有が容易になったことで、チームで仕事がしやすい状況になっています。

また、業務のシステム化によって個人への依存度が減り、多様な働き方が可能になりました。有給取得やリモート勤務など、子育て中の女性も活躍しやすい職場環境を実現しています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:わが社もできるIT化/身の丈ITで生き残れ!(グランド印刷)|日商Assist Biz


2-7. 【室内建具・造作材製造業】株式会社田代製作所

出典:株式会社田代製作所

【基本情報】 

株式会社田代製作所

事業内容

 室内用木製ドア、ドア枠、クローゼットドアの製造

従業員数

135名(2021年7月時点)

資本金

1,500万円

公式HP

http://www.tashiro-ss.co.jp/index.html


株式会社田代製作所は、さまざまなデザインの室内用木製ドアやクローゼットドアなどを製造している企業です。

早い段階でサポート企業の活用を決断したことで効果的なDX推進を果たし、多くの改善効果を出しています。

以前の株式会社田代製作所は、紙中心の業務体制でした。1つの製品を作り上げるために約70部の制作指示書をコピーし、現場の作業員に配布。仕様変更などがあるたびに最新版をコピーして再配布しなければならず、多くの時間とコストがかかっている状況でした。そこで、

・紙を中心とした業務体制の改善

・納期の短縮・品質向上による他社との差別化

を目的に、DXへの取り組みを開始しました。

 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・データ化に成功し約80%のコピー用紙削減

・不良品削減による品質・生産性の向上

DXの課題・苦労した点

・紙を中心とした業務体制の改善

・納期短縮や品質向上による他社との差別化

しかし、社内にDXに詳しい人材がいなかったため、システムで実現できることや対応の優先順位が決まらず、なにから手をつけてよいかわからない状態に。

DXの取り組み自体が頓挫しかねない状況になってしまい、DXの伴走型サポート企業への相談を決断します。

サポート企業は、事務所や工場に何度も訪れて課題の洗い出しを支援。対応の重要度や優先順位をもとに、下記の3点に取り組むことからDXを開始しました。

・独自システムの開発

・タブレット端末の導入による作業効率化

・コピー用紙の削減

デジタル人材の確保は、DXサポート企業と連携しながら、外部人材の活用と社内の人材育成の両輪で進めています。

取り組みの結果、制作指示書のデータ化に成功し、約80%のコピー用紙を削減。データ共有がスピーディーになったことで、制作にかけられる時間が延びました。

事前準備や段取りにも十分な時間がとれるようになり、不良品削減と生産性の向上を実現できています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:株式会社田代製作所|AKITA DeX


3. 【自治体】DX成功事例4選

ここでは、DX推進に取り組んでいる自治体の成功事例を、4つ紹介します。

【自治体のDX成功事例一覧】 

自治体名

DXの成果

千葉県君津市

・橋梁点検にかかる委託費用や時間を大幅に削減

・AI診断などの活用で点検精度が向上

・交通規制の緩和により住民の利便性向上、職員の業務負担軽減

兵庫県姫路市

・窓口の証明書発行手数料の支払いにキャッシュレス決済を導入

・市税や保険料などがスマートフォンから24時間納付可能に

福岡県北九州市

・職員の窓口負担を大幅に削減

・「わかりやすい」「書かなくてよい」サービスの提供

長野県伊那市

・ドローンを用いた買い物支援サービスの提供


なお、この章は自治体の事例紹介のため、規模などの基本情報は記載していません。


3-1. 千葉県君津市

出典:千葉県君津市

千葉県君津市は、職員自らがドローンを活用して橋梁を点検する手法「君津モデル」を確立。

外部に委託せずに、職員が橋梁の点検・診断を担うことで、コスト削減や点検時間の短縮、住民の利便性向上などのさまざまな成果を出しています。

君津市内にある227本の橋梁は、5年間に1度の定期点検を行わなくてはならず、従来の点検方法には下記3つの課題がありました。

・5年間で1億円を超える外部委託費がかかる

・安全性確保のため橋梁全体の状況把握が困難

・通行止めに伴う業務負担や、住民の利便性の低下

点検には莫大な外部委託費がかかることに加え、点検作業員が立ち入りにくい場所などの把握は難しい状況でした。

また、従来の方法は大型車両を使用することも多く、点検時の通行止めは避けられません。住民への周知や各種申請手続きなど、通行止めに伴う業務も発生します。

そこで、2019年に道路橋定期点検要領の改定によって橋梁点検にドローン活用が可能になったことを受け、ドローンによる点検を検討。導入に向けて動き出します。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・橋梁点検にかかる委託費用や時間を大幅に削減

・AI診断などの活用で点検精度が向上

・交通規制の緩和により住民の利便性向上、職員の業務負担軽減

DXの課題・苦労した点

・橋梁点検に莫大な外部委託費用がかかる

・点検時の通行止めによる住民の利便性低下、職員の業務負担の増加

まずは、技術面の指導やデータ管理、AI開発など、さまざまな外部のサポートを受けながら、ドローン橋梁点検の実証実験を開始。

2020年には本格運用に移り、ドローン操作によって職員の手で橋梁点検を実施する「君津モデル」を確立しました。導入による成果は、下記の3点です。

・外部委託費や点検時間を大幅に削減

・AI診断などの活用で点検精度が向上

・最小限の交通規制で住民の利便性が向上、職員の業務負担も軽減

職員自ら橋梁点検を行うことで、委託費用や点検に要する時間の大幅な削減を実現しています。

職員がドローンを操作し橋梁全体を動画で撮影。撮影した映像をもとに、AIによる損傷部分の検知や複数職員での診断を行うことで、点検精度も向上しています。

また今までは、高所や人が立ち入りにくい場所の点検は困難でしたが、ドローン活用により橋梁全体の状況把握が容易に。交通規制も最小限に抑えられるため、住民の利便性向上に加え、職員の業務負担も軽減できています。

参考:自治体DX推進参考事例集【3.内部DX】|総務省

参考:ドローンモデル自治体|令和3年度産業経済研究委託事業


3-2. 兵庫県姫路市

出典:兵庫県姫路市

兵庫県姫路市は、市全体のデジタル化・DXに戦略的に取り組んでいる自治体です。

姫路城や水道料金の支払いに電子マネーやモバイル決済を利用できるようになるなど、キャッシュレス決済の導入が急速に拡大しています。

兵庫県姫路市では、行政手続きの際に文字を書くことなく、タブレット端末から申請できる「スマート窓口」を目指しています。実現に向けて取り組むなかで、市民から「市役所でも、証明書発行手数料の支払いにキャッシュレス決済を利用したい」との要望を多く受けるように。

そこで、市民の利便性向上を目指し、市役所にキャッシュレス決済を導入することになりました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・窓口の証明書発行手数料の支払いにキャッシュレス決済を導入

・市税や保険料などがスマートフォンから24時間納付可能に

DXの課題・苦労した点

・市役所窓口にキャッシュレス決済導入を求める市民の要望

キャッシュレス決済導入にあたっては、下記の2点に注意しながら実施。

・科⽬種別や⾦額などを把握できるよう、決済後は申請書と控えの伝票をセットで管理する

・取り消しができないキャッシュレスサービスは取り扱わない

一度に全てをデジタルに切り替えるのではなく、トラブル発生を未然に防ぐことを重視しました。アナログな対応も併用し、工夫しながら事務フロー見直しを継続しています。

導入の結果、戸籍謄本や住民票の写し、印鑑登録証明など20種類以上の証明書発行において、窓口でキャッシュレス決済を使った手数料の支払いが可能に。

現在は、市税や国民健康保険料、保育料などの納付にもキャッシュレス決済の利用範囲を拡大し、スマートフォンを使って24時間いつでも納付できるようになっています。

参考:自治体DX推進参考事例集【3.内部DX】|総務省

参考:オンライン申請・決済および窓口キャッシュレス決済|姫路市


3-3. 福岡県北九州市

出典:福岡県北九州市

福岡県北九州市は「デジタルで快適・便利な幸せな街へ」をミッションにDX推進に取り組んでいます。マイナンバーカードを活用することで、住民と職員両方の効率化を実現しました。

福岡県北九州市の市役所において、「高齢者・障害者相談コーナー」は

・対象サービスの種類が多く、適用可否の条件が複雑で判断が難しい

・範囲が広く複雑なため、担当範囲外の相談に対応できない

・申請書の種類が多く、管理・把握が難しい

・説明ミス・サービスの案内漏れによる訴訟リスクがある

・窓口での説明・申請書記入に、1人当たり30分~1時間程度の対応時間がかかる

など、担当者の負担が特に大きい部署でした。

また市民にとっても、「サービスの説明を受けて申請書に記載する」という流れを何度も繰り返すことになり、非常に手間がかかります。伝えられる情報量が膨大であることから、情報の把握が追い付かず、再度問い合わせが必要になることも少なくありませんでした

そこで、担当者と市民の両方の負担を軽減するため、DXへの取り組みを開始。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・職員の窓口負担を大幅に削減

・「わかりやすい」「書かなくてよい」サービスの提供

DXの課題・苦労した点

・窓口を担当する職員の負担が重く、時間がかかる

・住民が何度も申請書類を記載する必要があり、申請できるサービスの把握が難しい

まずは、デジタル技術によって窓口負担を軽減できないかと考え、民間事業者の申請書作成支援・手続き案内を行うサービスに注目。民間事業者の協力を受けて必要な機能を整理し、職員と住民が一緒になって手続きを進めるサービス「書かない窓口」を設置しています。導入によって、下記3点を実現。

・質問に回答するだけで、住民が申請可能なサービスがわかる

・マイナンバーカードとの連携により申請書記載の手間がない

・申請可能なサービス一覧が住民の手元に残り、情報を整理・管理しやすい

・職員の経験や知識量に関係なく対応が可能に

住民が職員と一緒に質問に回答していくと申請可能なサービス一覧表が表示されるため、より理解しやすいサービス案内が可能になりました。申請者の氏名や住所は、マイナンバーカードのICチップの情報を読み取って自動入力されるので、手続きで何度も記載・入力する煩わしさがありません。

また、利用できる制度の一覧表が住民の手元に残るため、手続き漏れを減らす効果も期待できます。

知識や経験の浅い職員も対応が可能となり、対応時間も約20分に短縮できるなど職員の負担軽減にもつながっています。

導入時は、身体障害者手帳の交付から実証を行い、段階的に導入を開始しました。現在は、7つの区役所全ての死亡関連手続きで運用を開始しており、改善や拡張を重ねながら活用しています。

参考:自治体DX推進参考事例集【3.内部DX】|総務省


3-4. 長野県伊那市

出典:長野県伊那市

長野県伊那市は、山間部の買い物困難者をサポートするため、スマートドローンを活用した買い物支援サービスを開始。日本初となる自治体運営のドローン配送事業として注目を集めています。

長野県に限らず多くの地域において、中山間地域やその周辺における買い物困難者の増加が課題となっています。特に高齢者になると長距離の移動や車の運転が難しくなることから、日常の買い物に苦労するケースもあるでしょう。

長野県伊那市では、山間部の集落に住む買い物困難者を支援するため、ドローンを使った買い物支援サービス「ゆうあいマーケット」を開始しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・ドローンを用いた買い物支援サービスの提供

DXの課題・苦労した点

・山間部に住む買い物困窮者の支援

長野県伊那市は買い物支援サービスの事業構築にあたり、スマートドローンの運用ノウハウなどを持つ企業と連携。実証を重ねたうえで本格運用を開始しました。

サービスでは、ケーブルテレビの画面から注文すると商品が配送用ドローンで公民館に配送されます。本人が受け取りに出向くことが困難な場合はボランティアが自宅まで配達し、料金の支払いはケーブルテレビの利用料と一緒に請求される仕組みです。

電話でも注文可能で、午前11時までに注文すると当日中に商品が届く利便性の高さも備わっています。

サービスを開始した当初は、有償サービスのためニーズがあるか懸念されていましたが

・自宅のケーブルテレビや電話で注文できる

・住所や支払い方法の入力といった面倒な手続きがない

・欲しいものを入力するだけで手軽

という点が喜ばれ、多くの買い物困難者に利用されるサービスになっています。

参考:ドローンモデル自治体|令和3年度産業経済研究委託事業

参考:物流DX導入事例集|国土交通省


4. 【金融業・保険業】DX成功事例1選(株式会社北國銀行)

出典:株式会社北國銀行

ここでは、DX推進に取り組んでいる金融業・保険業の成功事例として、株式会社北國銀行を紹介します。

【基本情報】 

株式会社北國銀行

事業内容

預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託・発行・支払代理人業務、附帯業務

従業員数

1,545名(2023年6月12日時点)

資本金

266億7,300万円

公式HP

https://www.hokkokubank.co.jp/

株式会社北國銀行は、主に北陸3県を中心に活動している銀行です。

地域の魅力創出や貢献を目指して、キャッシュレス・ペーパーレス手続きの導入や銀行サービスの自社開発など、さまざまな先進的な取り組みを行っています。

株式会社北國銀行がDXに取り組んだのは、「今後起こると予測される経営環境や顧客ニーズの変化に対応できるのか」と、危機感を覚えたことがきっかけでした。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・コスト削減や業務簡素化によって経営基盤を強化

・インターネットバンキングの開発を内製化し、顧客起点のサービス提供を実現

DXの課題・苦労した点

・内製化にあたりシステムをアジャイル型に変革、ノウハウ取得に時間を要した

DX推進にあたり、いきなりIT化を進めるのは難しいと判断。まずは下記のプランを策定し、2段階で着実に企業体質を改善しています。

・2015年までを「内なるDX」とし、経費削減と基盤強化による会社の体力づくりに注力

・2015年からは「お客様のDX」としてデジタル化などを推し進める

現場で発見した課題は、小さな問題でもすぐにフィードバックする文化を醸成し、改善を重ねながら改革を実現していきました。

また、部署横断的にDX推進チームを結成したことで、メンバー全員が理念を深く理解し、全社最適の考えで動けたことも大きな功績です。

苦労したのは、システムを内製化するにあたりウォーターフォール型で進めていたものを、アジャイル型に変革したことでした。そこで下記2つを実施。

・行員をベンダー企業に出向させ、プロジェクトの進め方やアジャイル手法などのノウハウを習得

・育成と採用の両方に力を入れてデジタル人材を確保

時間はかかったものの社内に知識を蓄積し、結果的に開発を内製化できるほどのスキル習得につながりました。

また、内部の育成とスキルを持つ外部人材の採用を両方実施し、必要な人材を確保。行員全体のデジタル知識の向上にも力を入れ、スキルアップを促すことでDXを推進しやすい土壌づくりを行っています。

株式会社北國銀行がDXを推進できたのは、下記の2点がポイントです。

・経営陣の強いリーダーシップのもと、明確な戦略を立てたうえで段階的にDXを推進

・対話やコミュニケーションの活性化による、組織能力の向上

株式会社北國銀行は、「内なるDX」で徹底したコスト削減やシステム導入による業務簡素化を実現し、経営基盤を強化。内部変革を行ったあとで「お客様のDX」に取り組み、インターネットバンキングなどのデジタルサービスを刷新しました。

地方銀行でありながら、一般的な既製のシステムを使う形ではなく、顧客起点のサービスにこだわってシステム開発の内製化を成功させています。

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き1.0 DX取組事例集|経済産業省


5. 【医療・福祉】DX成功事例2選

ここでは、医療・福祉を提供する企業がDXを推進し成功した事例として、下記2つの企業を紹介します。

【医療・福祉のDX成功事例一覧】 

企業・団体名

DXの成果

株式会社ハピクロ

・乳幼児睡眠時の安全性向上・職員の負担軽減

・残業できない体制により職員の働き方を改革

・給食の衛生管理にかかる職員の負担やコストを軽減

・開発したシステムによって新事業を創出

株式会社ヘルスケアシステムズ

・DX人材の育成、全社的なITスキルの向上

・基幹システムの内製化を実現



5-1. 【保育園運営業】株式会社ハピクロ

出典:株式会社ハピクロ

【基本情報】

株式会社ハピクロ

事業内容

保育園運営事業、IT・IoT導入サポート事業、プログラミング教室

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

550万円

公式HP

https://hapikuro.com/


株式会社ハピクロは、保育園運営事業やIT導入サポート事業を行っている企業です。

自社で開発したシステムを運営する保育園で活用することで、園児の安全性向上や職員の負担軽減を実現。保育業界のノウハウをもとに新しい事業創出に成功し、別業界での課題解決につながるサービスを提供しています。

保育の現場では、給食の衛生管理や乳幼児の健康管理、不審者対策など、さまざまな安全対策を講じる必要があります。行事前の残業や持ち帰り仕事といった業界の慣習もあり、開園にあたり職員に膨大な労力がかかることが予想される状態でした。

そこで株式会社ハピクロは、保育に携わる全ての人が安心して過ごせるよう、DX推進の取り組みを開始しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・乳幼児睡眠時の安全性向上・職員の負担軽減

・残業できない体制により職員の働き方を改革

・給食の衛生管理にかかる職員の負担やコストを軽減

・開発したシステムによって新事業を創出

DXの課題・苦労した点

・安全対策や業界の慣習によって職員に膨大な労力がかかる

具体的には、課題解決に向けて自らが開発した下記のデジタル技術を導入。


・乳幼児の睡眠時の変化をモニターするセンサーを導入し、安全性向上と職員の負担軽減

・出入り口のカードキーをシフト時間と連動させ、残業できない体制を構築

・給食業務にセンサー温度管理・帳簿作成システムを導入し、衛生管理の負担とコスト軽減


導入の結果、園児の安全性を確保しながら職場環境の改善を実現し、職員にかかる負担軽減に成功しました。

特に、乳幼児の睡眠をモニターするセンサーは、子どもたちの命を預かる職員の精神的・肉体的負担を軽減する効果が期待できます。業務負荷を軽減するソリューションとして高い評価を獲得し、産院やほかの保育施設でも導入されています。

参考:DX・サイバーセキュリティ対策に取り組む事例(株式会社ハピクロ)|経済産業省 九州経済産業局


5-2. 【検査業】株式会社ヘルスケアシステムズ

出典:株式会社ヘルスケアシステムズ

【基本情報】

株式会社ヘルスケアシステムズ

事業内容

郵送検査事業、バイオマーカー・検体検査技術の研究開発・受託分析、機能性食品の臨床研究・研究開発、機能性表示食品の取得サポート

従業員数

70名

資本金

3,000万円(資本準備金含む)

公式HP

https://hc-sys.com/


株式会社ヘルスケアシステムズは、「生活習慣のミスマッチをゼロにする」をミッションに、病気にならないための郵送検査サービスを提供しています。

郵送検査サービスとは、検査キットで尿などの検体を郵送すると、データで検査結果を受け取れるサービスです。

サービスを提供するなかで、検査データや付属情報といった蓄積される情報の多くを活用しきれていないことに着目。蓄積データを最大限に活用するには、デジタル技術を取り入れることが不可欠だと判断し、DX実現に向けて動き出しました。

 

DX推進のポイント

DXの目的

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・DX人材の育成、全社的なITスキルの向上

・基幹システムの内製化を実現

DXの課題・苦労した点

・蓄積データの多くが活用しきれていない

同社がDXで目指すのは、データの利活用によって顧客が抱える健康上の課題・潜在ニーズを発見し、最適な健康行動をおすすめする、新しいビジネスモデルの構築です。そのための取り組みとして、まずは下記の3つを実施。

・ICT事業部を立ち上げ、社内体制を強化

・従業員に対する外部講座の受講支援体制を構築

・変革への理解促進のためデジタルツールの活用を進め、社内意識を改革

社内体制を強化しつつ、高度技術者の獲得やDX人材の育成に動きました。全社的にITスキルの底上げを図るため、外部講座の受講を支援する体制も整えています。

また、社内の情報共有方法や、データの取り扱いフォーマットをルール化。デジタルツールの活用によって、だれもが情報にアクセスし入手しやすい仕組みづくりに成功しました。

従業員自らが現状の課題を見つけ、解決策を提案できる企業に変わることを目的に、社内のさまざまな変革に取り組んでいます。

結果、新たなビジネス構築に必要な基盤システムにおいて、自社で内製化を実現。経営者が先頭に立って全社を巻き込みながら、DXを推進しています。

参考:株式会社ヘルスケアシステムズ|中部DX推進コミュニティ


6. 【教育】DX成功事例2選

ここでは、DX推進に取り組んでいる教育機関の成功事例を、2つ紹介します。

【教育機関のDX成功事例一覧】

企業・団体名

DXの成果

宮城県仙台第三高等学校

・情報共有のスピード向上により学校でしかできない学びを提供

・グループ活動の効率が高まり、多様な考えに触れられる

練馬区立関町北小学校

・大量・リアルタイムの情報共有が容易に

・休暇取得や残業減少など、働き方改革に貢献


なお、この章は学校教育機関の事例紹介のため、規模などの基本情報は記載していません。


6-1. 【学校教育】宮城県仙台第三高等学校

出典:宮城県仙台第三高等学校

宮城県仙台第三高等学校は、未来を担うリーダーとなる人材の育成に力を入れている高校です。DXによって1人1台端末を導入し、生徒の自主性や探究力を支援する授業を実施しています。

宮城県仙台第三高等学校では、グループディスカッションや話し合いによって考えを確立する、探究的な学習方法を多く取り入れています。

DXに取り組む前は、下記の方法でグループ活動を行っており、効率が悪い状態でした。

・だれかが発言するときは手を止めて聞くため、意見の共有に時間がかかる

・ディスカッションなどでまとめた内容は、グループ内などの限られた範囲で共有

そこで、生徒の情報活用能力の向上を目指し、教職員が一丸となって授業の改善に取り組みました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・情報共有のスピード向上により学校でしかできない学びを提供

・グループ活動の効率が高まり、生徒が多様な考えに触れられる

DXの課題・苦労した点

・意見共有方法や情報共有範囲が狭いことでグループ活動の効率が悪い

2021年に1人1台の端末を導入したことで、下記の2点を実現しています。

・共同編集機能で教師が生徒ごとの学習進捗状況を把握しやすい

・端末を使って、生徒全員が同時に意見をアウトプットできる

・意見や学習結果をクラス全員で共有でき、多様な意見に触れられる

1人1台の端末を使った授業では、生徒は共同編集機能を使って同時に入力できます。発言を聞きながらほかの意見も確認できるので、グループ活動の効率が高まりました。

また、結果を全ての生徒に共有することで、グループにとどまらずに生徒が多様な考え方に触れられ、考えの幅を広げる助けになっています。

1人1台端末を導入して情報交換のスピードが飛躍的に向上したことで、「学校でしかできない学び」を実現する授業のスタイルが確立できています。

参考:GIGAスクール環境と1人1台端末を活用した生徒の考えを広げる授業づくり(宮城県仙台第三高等学校)|文部科学省


6-2. 【学校教育】練馬区立関町北小学校

出典:練馬区立関町北小学校

練馬区立関町北小学校は、クラウド化やデータの利活用を積極的に実施し、さまざまな成果を出しています。

4月最初の職員会議で管理職が発した「今年は、職員室をクラウド化します」という言葉がきっかけとなり、DXの取り組みを始めました。練馬区立関町北小学校では、

・個人情報などを扱う「校務環境」

・インターネットから情報を得る「インターネット環境」

・GIGAスクール構想で導入した「クラウド環境」

の3つの環境を使い分けており、ファイル保存に問題がありました。3つの環境を統合して適切に管理するためには、クラウドへの移行が必要だと決断し、DXに取り組みます。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・大量・リアルタイムの情報共有が容易に

・休暇取得や残業減少など、働き方改革に貢献

DXの課題・苦労した点

・3つの環境で保存されているファイルの統合

クラウドへの移行は、なかなかスムーズに進みませんでした。大量のファイル移動にかかる労力に加えて、クラウド化に移行する必要性を疑問視する雰囲気があったためです。

そんななか「とりあえずやってみよう」とミドルリーダー達が声をかけ、周りの教員を引っ張ってくれたことでクラウド化が進行。現在までに、DX推進によって下記の改善を実現しています。

・学級だよりに掲載できる画像・動画数が増え、保護者に届けられる情報が充実

・連絡帳と週案簿を連携してクラウド共有し、急な内容変更や休みへの対応が容易に

・欠席届等を学年・学級ごとに自動整理して、管理職や養護教諭とリアルタイムで共有

・教員の研修をクラウド型で実施、自分の都合に合わせて受講できる体制を構築

クラウド化によって、休暇をとりやすくなったり、サービス残業が減ったりと、働き方改革にもつながっています。

参考:「学校全体で校務のDXに取り組む」(練馬区関町北小学校)|文部科学省


7. 【建設業】DX成功事例4選

ここでは、建設業でDX推進に取り組んでいる、下記4つの企業の成功事例を紹介します。

【建設業のDX成功事例一覧】 

企業・団体名

DXの成果

有限会社ゼムケンサービス

・デジタル技術導入による情報共有の効率化、ワークシェアリングの仕組み化に成功

・生産性が飛躍的に向上し、売上が4倍に

・新事業に着手

隂山建設株式会社

・ペーパーレス化・業務効率化など建設業全体の改善に貢献

・残業時間の減少による働き方の改革

・データ一元管理による生産性の向上

石川建設株式会社

・導入により、測量にかかる人員・時間・コスト削減を実現

・危険を見える化し、施工の安全性が向上

成友興業株式会社

・勤怠管理システムによる効率化で生産性を向上

・アラートなどの仕組み活用で長時間労働の抑止を実現

・有給休暇制度を変更し、取得率を向上


7-1. 【特定建設業】有限会社ゼムケンサービス

出典:有限会社ゼムケンサービス

【基本情報】

有限会社ゼムケンサービス

事業内容

空間ブランディング、デザイン設計、デザイン工事、パースデザイン、 CI・VIデザイン、等

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

2,000万円

公式HP

https://www.zmken.co.jp/


有限会社ゼムケンサービスは、従業員の女性比率が高く、生活者としての感性や視点を活かした設計力・ブランディング力に強みを持つ企業です。DXにより4倍以上の売上を実現し、新たな事業も立ち上げています。有限会社ゼムケンサービスは「建設業で女性が活躍し続けるには、デジタルの活用が必須」と考え、DXへの取り組みを決断しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・デジタル技術導入による情報共有の効率化、ワークシェアリングの仕組み化に成功

・生産性が飛躍的に向上し、売上が4倍に

・新事業に着手

DXの課題・苦労した点

・DXの取り組みに対する従業員の理解獲得

・自社に適した協力者の獲得

DX推進にあたっては、従業員の理解獲得や、自社のDX構想実現に向けた協力者を見つけることに苦労しています。そこで、まずは下記2つに取り組みました。

・身近なツールから導入し、徐々に活用の幅を広げる

・DXのビジョン浸透や、勉強会・研修により従業員のITリテラシーを向上

・協力者探しに、産学官の連携推進団体などのネットワークを活用

従業員ごとのITリテラシーに差があったため、身近なツールから導入を開始。DXビジョンを共有する場を定期的に設けて理解を促進し、勉強会や研修を実施して建設業における情報技術活用を考える場を提供しています。

また、研究開発を含めたDX構想を実現できる協力者を見つけるため、大学や産学官の連携を推進する団体のネットワークを活用。早稲田大学の吉江教授という協力者に巡り合い、パートナーシップを組んでDXに取り組むことができました。DXによって、下記を実現しています。

・コミュニケーションツール・クラウド・モバイル端末の活用により情報共有を効率化

・家庭の事情や年齢などに影響されず、働き続けやすい仕組みが浸透

・生産性が飛躍的に向上し、4倍以上の売上を実現

また、新事業にも着手し、人材育成やナレッジ共有に向けたWEBシステムサービスを開発中です。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:DXセレクション2023(有限会社ゼムケンサービス)|経済産業省(YouTube)


7-2. 【建設業】隂山建設株式会社

出典:隂山建設株式会社

【基本情報】 

隂山建設株式会社

事業内容

建築・土木に付帯関連する一切の総合建設請負工事業・企画設計・監理請負業、不動産の売買・賃貸・管理・仲介に付帯関連する事業、等

従業員数

49名

資本金

4,500万円

公式HP

https://www.kageken.jp/


隂山建設株式会社は、福島県郡山市にある建設会社です。深刻な労働力不足による建設業の衰退を防ぎたい・変えたいと考え、さまざまな挑戦を続けています。

隂山建設株式会社は時代とともに進化できる企業を目指して、これまでにICT施工やドローンなどを積極的に導入してきました。

しかし、手書き書類や頻繁な電話連絡、対面での打ち合わせといった建設現場の慣習は変わっていないことに気づき、建設業全体の底上げが必要だと決断。そこから、建設業全体をDXに導くための取り組みを開始します。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・ペーパーレス化・業務効率化など建設業全体の改善に貢献

・残業時間の減少による働き方の改革

・データ一元管理による生産性の向上

DXの課題・苦労した点

・古くからの慣習を変え、建設業全体を底上げする

隂山建設株式会社は、建設情報可視化アプリ「Building MORE(ビルモア)」を自社で開発。建設業を熟知した建設会社が自らシステムを開発したことで、必要な実務に最適化したアプリ開発に成功しています。

アプリ導入によって、建設会社と発注者が建設現場の状況をいつでも共有できる環境となり、下記を含めたさまざまな業務改善につながりました。

・現場の写真・書類を、場所や時間にとらわれずに確認可能

・進捗や予定の確認が容易になり、報告・連絡に費やす時間を短縮

・データで一元管理することで利便性が向上、ペーパーレス化も実現

・施工管理の業務が効率的になり、残業時間が減少

生産性・業務効率性が改善できることで、従業員のやりがい向上やブランディング効果も期待されています。

今後は、発注者や協力会社にも利用を拡大し、建設業全体の底上げを図るとともに、さらなる機能充実によって安全性・効率性の向上を目指しています。

参考:建設業における働き方改革推進のための事例集|国土交通省不動産・建設経済局建設業課


7-3. 【建設業】石川建設株式会社

出典:石川建設株式会社

【基本情報】

石川建設株式会社

事業内容

土木建築工事その他、建築工事全般に関する事業、木材加工販売、住宅事業・不動産取引に関する事業、損害保険代理業、特定労働者派遣事業、等

従業員数

236名(2023年10月末時点)

資本金

3億7,188万円

公式HP

http://www.ishikawa-inc.co.jp/


石川建設株式会社は、群馬県に本社を置く建設会社です。商業施設や医療福祉施設・学校施設・土木インフラ施設など、関東一円の幅広い分野の建設に携わっています。

石川建設株式会社では、広範囲の場所の測量に多くの外部委託費がかかっていました。そこで、測量にかかる人員や時間・コストを削減したいと考え、DX推進を開始します。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・導入により、測量にかかる人員・時間・コスト削減を実現

・危険を見える化し、施工の安全性が向上

DXの課題・苦労した点

・広範囲の測量に必要な人員や時間、コストの削減

課題の解決に向けて、3次元測量技術を導入。ドローンとレーザースキャナーを活用して起工測量・土量算出を実施し、業務効率化により生産性を向上させる取り組みを行っています。

導入にあたり下記の2点を実施し、関係する従業員全体で技術に対する理解を深めていきました。

・IT機器やデータ処理ソフトの知識がある従業員を選出し、作業を進行

・社内で勉強会を開催し、不慣れな従業員の教育を実施

導入後は、ドローンやレーザースキャナーで取得した3次元点群データを3次元CADソフト「TREND-CORE」に連携し、3Dデータを作成。安全施設を設置して事前に危険を見える化できるため、安全な施工の実現に役立っています。

また、3次元測量によって土量算出が容易になり、作業時間の短縮も実現しています。

参考:建設業における働き方改革推進のための事例集|国土交通省不動産・建設経済局建設業課


7-4. 【建設業】成友興業株式会社

出典:成友興業株式会社

【基本情報】

成友興業株式会社

事業内容

建設工事業、産業廃棄物処理業、汚染土壌処理業、再生建設資材生産販売事業、運送事業

従業員数

225名(2023年9月時点)

資本金

3億2,551万円

公式HP

https://seiyukogyo.co.jp/


成友興業株式会社は、首都圏の道路や橋などのインフラ整備工事を行っている建設会社です。

勤怠管理システムの導入と休暇取得の環境を整備することで、生産性を向上する取り組みを行っています。

成友興業株式会社は、数年前まで手書きの勤怠管理で従業員の残業時間を把握・管理していました。

しかし、労働基準監督署の調査で勤怠管理の是正を求められる事態に。勤怠管理の見直しと、建設業界が長年抱えている「2024年問題」に対応するため、DX化を開始しました。

 

DX推進のポイント

DXの目的

・働き方の改革

DXの成果

・勤怠管理システムによる効率化で生産性を向上

・アラートなどの仕組み活用で長時間労働の抑止を実現

・有給休暇制度を変更し、取得率を向上

DXの課題・苦労した点

・「2024年問題」や勤怠管理の是正勧告を受け、見直しが急務

DX化の1つとして、職種ごとにスマートフォン・カードリーダ・PC入力の3種類の打刻方法を用いた勤怠管理システムを導入。導入の結果、下記のことを実現できています。

・4週8休体制の整備、長時間労働の抑制

・事務所に戻らなくても打刻が可能な体制を実現

・勤怠管理データの処理スピードが向上

管理を徹底するため、勤怠打刻時間とPCがオン・オフに切り替わった時間を突合せて、ダブルチェックも実施。時間外労働が多い従業員には、自動でアラート連絡が届く仕組みも取り入れています。

勤怠管理が徹底されたことに加え、打刻にかかる移動時間の削減や迅速なデータ処理の実施により、生産性の向上につながりました。

また、有給休暇奨励日の設定や、入社と同時に有給休暇・時間有給を付与するなど、有給休暇を取得しやすい環境づくりも実現。取得平均日数が約3日向上し、付与日や日数の管理もしやすくなっています。

参考:建設業における働き方改革推進のための事例集|国土交通省不動産・建設経済局建設業課


8. 【不動産業】DX成功事例2選

ここでは、不動産業でDX推進に取り組んでいる、下記2つの企業の成功事例を紹介します。

【不動産業のDX成功事例一覧】 

企業・団体名

DXの成果

株式会社シノケングループ

・電子契約プラットフォーム開発により各種契約業務をオンライン化

・システムが社内に定着し、約90%の契約で利用

・非効率な業務の改善により、作業日数の短縮・手間の軽減

株式会社福徳不動産

・社内SEの採用・育成を実現

・広告コストをかけずに生産性向上に成功

・業務効率化や働き方改善につながった



8-1. 【不動産関連事業】株式会社シノケングループ

出典:株式会社シノケングループ

【基本情報】

株式会社シノケングループ

事業内容

不動産セールス事業、不動産サービス事業、ゼネコン事業、エネルギー事業、ライフケア事業、海外事業など

従業員数

1,107名(2022年12月末時点)

資本金

70億円(2023年4月1日時点)

公式HP

https://www.shinoken.co.jp/


株式会社シノケングループは、資産づくりのサポートを中心に、幅広い不動産関連事業を行っている企業です。株式会社シノケングループでは、不動産売買やサービス契約に必要な

・大量の契約書類の郵送・事務・管理作業

・対面対応や、記名・押印にかかる業務の手間と時間

の非効率性を解消したいと考え、DXに取り組みました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・電子契約プラットフォーム開発により各種契約業務をオンライン化

・システムが社内に定着し、約90%の契約で利用

・非効率な業務の改善により、作業日数の短縮・手間の軽減

DXの課題・苦労した点

・各種業務の効率化を実現し、利用者の利便性と安全性を両立する

膨大な事務作業や契約書類の管理など、時間と手間をとられる業務を効率化するためには、セキュリティ上のリスクを回避しなければなりません。文書の改ざんやなりすましが起こらないよう、利便性と安全性をどのように両立するのかが大きな課題でした。

そこで、業界初となるマイナンバーカードと連携した公的個人認証サービスを導入し、マイナンバーカードのICチップに搭載した情報を利用することでセキュリティを強化。各種契約をオンライン上で結べるトラストDXプラットフォームを開発しました。結果、DX推進により下記の2つを実現しています。

・契約者本人の確実な認証や文書の改ざん防止などによる安全性の確保

・契約書類の作成・管理業務や、対面対応にかかる時間の削減

現在では、約90%の契約でトラストDXを利用。契約書の作成業務にかかる従業員の負荷が軽減し、契約時間の短縮につながるなど、大幅な業務効率化になっています。

また、ペーパーレス化による印紙代や郵送費削減にもつながり、従業員全体のDX意識も高まりました。

参考:DX・サイバーセキュリティ対策に取り組む事例(株式会社シノケングループ)|経済産業省 九州経済産業局


8-2. 【不動産業】株式会社福徳不動産

出典:株式会社福徳不動産

【基本情報】

株式会社福徳不動産

事業内容

賃貸仲介、売買仲介、商業施設仲介、管理、建築コンサルタント、ホテル事業、IT事業、コインパーキング、オーナーコンサルタント、等

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

1,000万円

公式HP

https://www.fukutoku-estate.com/home


株式会社福徳不動産は、長崎県を中心に福岡・佐賀の3県で不動産関連ビジネスを展開しています。

DXによって、不動産業界に残る、紙や部門ごとに分断された昔ながらのシステムからの脱却を成功させています。

株式会社福徳不動産では紙を中心とした昔ながらの文化が残っており、アナログな方法で1件ずつ業務処理を実施していました。部署ごとにシステムが分断され、データ連携できない状況に問題を感じていたものの、統合には膨大な時間・労力が必要となることから、なかなか着手できずにいました。

しかし、進化・成長を続けるには、ITを活用した業務効率化や省人化が不可欠と判断。先行投資と考え、DXへの取り組みを開始します。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・社内SEの採用・育成を実現

・広告コストをかけずに生産性向上に成功

・業務効率化や働き方改善につながった

DXの課題・苦労した点

・紙中心や分断されたデータによる非効率な業務を実施

・業界が縮小傾向にあり、効率化・省人化が不可欠

まずは下記2つに取り組みました。

・自社の業務を整理するため、2年かけて業務をフローチャート化

・SE経験者を海外から採用するとともに、社内研修プログラムを作成し社内でもSEを育成

準備を整えたあとでSalesforcefreeeITANDIを導入し、データの一元管理を実施。DXサポート企業の支援を受けながら、社内SEとともに実務を踏まえたシステムを構築しました。実装後も現場からの要望に応え、システム改善を継続しています。

クラウドを導入した結果、さまざまな業務が効率化されて、顧客と対話する時間が増加。

導入前と比べて繁忙期の賃貸契約件数は1.5倍になり、広告などのコストをかけずに生産性向上に成功しています。

また、コロナ禍で不動産業界全体が落ち込むなか、2021年の仲介件数では前年比118%を達成しました。繁忙期でも週1日の定休日を設けられるようになり、残業時間だけでも1日平均3時間の削減になるなど、働き方改革にもつながっています。

参考:DX・サイバーセキュリティ対策に取り組む事例(株式会社福徳不動産)|経済産業省 九州経済産業局


9. 【農業】DX成功事例2選

ここでは、DX推進に取り組んでいる農業の成功事例として、2つの企業を紹介します。

【農業のDX成功事例一覧】

企業・団体名

DXの成果

もりやま園株式会社

・労働生産性の低い作業の時間をものづくりに変換

・捨てていた資源をもとに新しいビジネスを展開

有限会社舟形マッシュルーム

・ハウス点検システムの自動化

・栽培条件の最適化により品質・生産性向上が見込める



9-1. 【農業】もりやま園株式会社

出典:もりやま園株式会社

【基本情報】

もりやま園株式会社

事業内容

農業、農産物の加工販売、ソフトウエア開発・販売

従業員数

9名(2018年3月時点)

資本金

公式サイトに記載なし

公式HP

https://moriyamaen.jp/


もりやま園株式会社は、青森県弘前市で100年以上続くりんご農家です。高齢化の影響で、今後10年以内に半数のりんご農家がなくなると言われるなか、DXによってりんご栽培の労働生産性を高める努力を続けています。

りんご栽培は手作業が多く、今後も大規模なりんご園を続けるには、昔ながらの方法から脱却する必要があると考えていました。そこで、もりやま園株式会社は

・農業を知的産業に変える

・青森県産りんごの生産高を1,000億円から1,300億円に増大させる

ことを20年後の目標に設定し、DX推進を開始します。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・労働生産性の低い作業の時間をものづくりに変換

・捨てていた資源をもとに新しいビジネスを展開

DXの課題・苦労した点

・昔ながらの方法を変え、労働生産性を向上させる

最初に取り組んだのは、下記の2つです。

・果樹に特化したクラウドアプリケーションを開発、年間1万時間以上の作業を詳細に記録

・記録データを分析し、生産性の低い労働時間をものづくりへとシフト

まずは、作業を「見える化」して現状を把握し、データを分析しました。

データを分析すると、品種によって労働生産性に違いがあることや、実施効果の低い作業があることが判明。また、作業の約75%が、枝の剪定や摘果といった捨てるための作業に使われていることがわかり、対策に乗り出します。結果的に、DX推進によって下記2つに成功しました。

・栽培品種のバランスや効果の低い作業を見直すことで労働生産性を向上

・捨てていた実や枝などの資源をもとに、新しいビジネスを創出

データの利活用により、生産性の低い労働時間を削減。摘果したりんごを使ったシードルの製造や、菌床に剪定した枝・りんごの搾汁かすなどを用いたキノコ栽培など、新しいビジネスの創出にも成功しています。

参考:DXセレクション2022|経済産業省

参考:中小企業とDX(もりやま園株式会社)|J-Net21


9-2. 【農業・販売業】有限会社舟形マッシュルーム

出典:有限会社舟形マッシュルーム

【基本情報】

有限会社舟形マッシュルーム

事業内容

マッシュルーム生産販売、加工品販売、業務用一次加工品販売、廃菌床販売

従業員数

105名(年月日時点)

資本金

5,125万円

公式HP

https://www.f-mush.com/


有限会社舟形マッシュルームは、山形県最上郡にあるマッシュルーム農家です。

ビッグデータやIoT技術を活用したマッシュルーム栽培を実施。品質と味が高く評価され、近隣地域だけでなく都内の百貨店やレストランでも販売されています。

有限会社舟形マッシュルームでは、マッシュルーム栽培における管理面を強化したいと考え、DXに向けた取り組みを開始しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・ハウス点検システムの自動化

・栽培条件の最適化により品質・生産性向上が見込める

DXの課題・苦労した点

・ITベンダーと必要データ・機能などの認識の共有

・社内のリテラシー向上に時間が必要

DX推進にあたり、苦労したのは下記の2つです。

・ITベンダーと、必要なデータ・機能などの認識共有が難しかった

・従業員のIoTシステムの理解や使用方法のマスターに時間がかかった

自社が求めるデータや業務性能について、ITベンダーと話し合いを重ねたうえで導入したものの、使い勝手の悪さやデータの誤差、通信途絶などが発生。

また、従業員がIoTシステムの導入でなにが実現できるかを理解したり、使い方をマスターしたりするために、何度も説明が必要でした。そこで、下記の対策を実施しています。

・現場担当者も参加し、ITベンダーとの会議を何度も開催

・電子機器に関する講師を務めていた人材を確保し、社内指導によりIoT関連知識を向上

現場担当者と一体になって、活用方法の検証やマニュアル作りをしながらDXを進めました。

現在はDXによって、点検作業の自動化により生産性を向上させ、栽培作業の平準化を実現。

センサーやカメラを各栽培舎に設置し、栽培舎と管理事務所をつないで栽培ハウスの温湿度やCO2などの栽培環境をリアルタイムで把握できるようになっています。

また、収集したデータはAIで分析し、栽培条件を最適化することで、マッシュルームのさらなる品質向上や収穫量増加を目指しています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省


10. 【運送業】DX成功事例2選

ここでは、DXを成功させた運送業の事例として、下記2つの企業を紹介します。

【運送業のDX成功事例一覧】 

企業・団体名

DXの成果

菱木運送株式会社

・法令に基づいた働き方を遵守しやすい仕組みづくり

・運行管理者・ドライバー両方の負担軽減

湯浅運輸株式会社

・ペーパーレス化・業務効率化による事務員の負担軽減

・1つのシステムで業務管理が可能に



10-1. 【運送業】菱木運送株式会社

出典:菱木運送株式会社

【基本情報】

菱木運送株式会社

事業内容

一般貨物自動車運送事業、貨物運送取扱業、倉庫業、等

従業員数

57名

資本金

2,000万円(2011年5月時点)

公式HP

http://www.hishiki-unso.co.jp/


菱木運送株式会社は、ドライバーの負担を軽減して、運転に集中できる環境づくりを行っている企業です。「法令を遵守することが安全な輸送につながる」という考えのもと、ロボット導入や独自システムの開発による特許取得など、さまざまな取り組みを行いました。

物流業は現在、人手不足や労働時間の増加といった課題に直面しており、菱木運送株式会社も例外ではありません。

そこで、各従業員の勤務状況や業務負担を把握し、働き方改革と安全対策の両面を強化するため、DX推進に動き出しました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・法令に基づいた働き方を遵守しやすい仕組みづくり

・運行管理者・ドライバー両方の負担軽減

DXの課題・苦労した点

・働き方改革と安全対策の実施


まずは、下記の2つを実施。

・AIを搭載した点呼支援ロボット「Tenko de unibo」導入により運行管理者の負担を軽減

・出退勤管理機能「乗務員時計」と連動させ、残業時間の計算・管理を自動化

今まで運行管理者が行っていた、本人確認やアルコールチェック、免許証確認、体調管理などの点呼業務を、ロボットが実施する体制に変更しました。

点呼終了後に連動したキーボックスが解放され、車両キーを取り出せる構造になっているため、点呼項目にNGがあるとドライバーが出勤できない仕組みです。顔認証技術も搭載されており、点呼時に顔写真を撮影して点呼記録簿の自動作成を行えます。

また、出退勤管理機能と連動させることで、残業時間の計算や管理を行う手間を削減。

運転中のドライバーと運行管理者に最新の労働状況をリアルタイムで配信することで、ドライバーは自分の労働状況を確認し自己管理に取り組めます。運行管理者はドライバーの労働状況を細かく把握でき、法令違反になる前に抑止が可能になりました。導入によって

・運行管理者の点呼業務の負担

・ドライバー自身の時間管理の負担

の両方を減らすことに成功しています。

また、ロボットを活用することで、ドライバー全員に正確な情報伝達がしやすくなったことも利点です。人同士では直接伝えにくい注意事項も、ロボットを介して伝えることでスムーズに伝えられ、社内コミュニケーションも円滑になりました。

参考:物流DX導入事例集|国土交通省

参考:Navisia 乗務員時計|菱木運送株式会社


10-2. 【運送業】湯浅運輸株式会社

出典:湯浅運輸株式会社

【基本情報】

湯浅運輸株式会社

事業内容

運輸業、郵便業、一般貨物自動車運送業、葬祭事業

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

公式サイトに記載なし

公式HP

https://www.big-advance.site/s/139/1556


湯浅運輸株式会社は、安全・確実に商品を届けることを使命に正確な納品を行う、茨城県日立市にある運送会社です。物流現場の課題解決に特化したソリューションを導入し、DXを推進しました。

湯浅運輸株式会社は、傭車台数が増加したことで、これまでのアナログな管理方法を変革する必要性を感じていました。そこで、

・業務の省力化・効率化

・事務員の負担軽減

・コンプライアンス強化

などの課題を解決して、個人の能力に頼る属人化した業務遂行方法から脱却するため、DXへの取り組みを開始。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・ペーパーレス化・業務効率化による事務員の負担軽減

・1つのシステムで業務管理が可能に

DXの課題・苦労した点

・アナログな管理方法の変革

・業務の属人化からの脱却

湯浅運輸株式会社は、輸送業務支援ソリューション「SSCV-Smart」を導入しました。

「SSCV-Smart」は物流会社が必要とする機能を搭載した、さまざまな業務処理を仕組み化できるシステムです。1つのシステムで案件の獲得から配車、運行指示書の発行、請求書の発行まで、運送に必要な業務をまとめて管理できます。

システム導入の結果、アナログな管理方法を変革し、下記3つを実現しました。

・受発注から請求管理までの全ての業務管理がシステム内で完結

・データ化により帳簿作成の時間を削減、情報の即時共有が実現

・運行計画作成にかかる時間の削減、コンプライアンス違反のリスク軽減

荷主と輸送事業者がシステムを介してデータ連携できるため、帳簿作成の手間を削減し、情報の即時共有が可能になりました。

また、システムを活用すると、蓄積されたデータをもとにトラックが駐車可能な休憩場所を考慮し、運行計画を自動で作成できます。作成にかかる時間の削減に加えて、ケアレスミスやコンプライアンス違反のリスクも防げることから、事務員にかかる負担軽減につながっています。

参考:物流DX導入事例集|国土交通省

参考:湯浅運輸がSSCV-Smartを導入した理由|LOGISTEED CAFÉ(ロジスティード株式会社)


11. 【サービス業(宿泊・飲食・開発受託・人材など)】DX成功事例5選

ここでは、各種サービス業におけるDX推進の成功事例として、下記5つの企業を紹介します。


【サービス業のDX成功事例一覧】 

企業・団体名

DXの成果

株式会社竹屋旅館

・清掃業務の内製化に成功

・接客の質向上によるお客様満足度の上昇・コスト削減

株式会社スーパーワークス

・地元工務店や建設会社のDXサポートを提供し、建設業界のDXを加速

株式会社ライジング

・部品や製品の工場内移動を完全自動化

・3名分の省人化を実現

株式会社太陽都市クリーナー

・社内連携が円滑化し、トラブルが大幅に減少

・業務効率化や従業員のモチベーション向上

株式会社リョーワ

・既存事業の生産性を向上

・デジタル技術を活用した新事業の創出

・システム開発による業界の生産性向上に貢献



11-1. 【宿泊業】株式会社竹屋旅館

出典:株式会社竹屋旅館

【基本情報】 

株式会社竹屋旅館

事業内容

ホテル旅館運営事業、宿泊コンサルティング事業、ヘルスケア・食事業、観光事業

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

公式サイトに記載なし

公式HP

https://www.takeyaryokan.com/


株式会社竹屋旅館は、静岡県でホテルや旅館を運営している企業です。観光や街づくりに加え、食事制限がある人でも外食を楽しめるよう、医療機関や生産者と連携した健康食づくりにも力を入れています。

株式会社竹屋旅館がDXに取り組んだのは、長期的な事業継続に向けて、大きなコストや労力をかけずに生産性を上げる必要があると考えたからです。ホテル業界全体が抱える課題である

・人手不足

・競合ホテルの増加による清掃委託費の高騰

といった問題を解決するべく、DXによる清掃業務の内製化を目指しました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・清掃業務の内製化に成功

・接客の質向上によるお客様満足度の上昇・コスト削減

DXの課題・苦労した点

・人手不足や委託費高騰

・少ないコストや労力で生産性を向上する

・従業員のDXに関する誤解や反発の解消

当時、「働く場がなくなるのではないか」とDXにネガティブな印象を持つ従業員も多くいました。業務方法が変わることに対しての反発が大きく、現場の理解獲得に苦労したと言います。そのため、まずは下記2点から取り組みを開始。

・同じ方向を向いてDXに取り組めるよう、DX後のイメージを共有する

・まずはリーダーと対話を繰り返し、従業員を巻き込みながらDXを推進

現場の従業員を巻き込んで一緒に体制を構築したことが、円滑にDXを推進できた要因となりました。

株式会社竹屋旅館では、DXに向けて下記の3つに取り組み、従業員の作業効率を上げる仕組みを作っています。

・従業員の業務量・能力を数値で可視化し、必要な労働投入量を測定

・清掃スキルの高い従業員の作業を、動画を用いてマニュアル化し視覚的に継承

・従業員同士が最新の清掃状況を共有できるよう、チャットツールを活用

DX化でデジタル技術を導入した結果、

・一部屋当たりの清掃時間を短縮

・接客の質向上によるお客様満足度の上昇

・アメニティグッズの消費具合をデータ化し、コストを削減

などを実現し、委託していた清掃業務の内製化に成功。

今ではDXで実現した清掃業務内製化のノウハウを、ホテル向けのコンサルティング業務として提供する事業も展開しています。

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き1.0 DX取組事例集|経済産業省


11-2. 【技術サービス業】株式会社スーパーワークス

出典:株式会社スーパーワークス

【基本情報】

株式会社スーパーワークス

事業内容

建設業特化型ITサービス開発提供、Webサイト制作

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

公式サイトに記載なし

公式HP

https://superworks-inc.com/


株式会社スーパーワークスは、もともと設計事務所に勤務していた経営者が「建設業界全体でDXを進めていく必要がある」と感じて立ち上げた、ITサービス開発会社です。

建設業DXのプロ集団として、建設会社や工務店に現場が抱える課題に適したサービスを提供しています。

株式会社スーパーワークスの経営者は、建築士として働くなかで、建設業がほかの業界に比べてアナログ作業が多くDXが遅れていることに問題意識を持っていました。

そこで、アナログな業務をDXで改善しようと考え、取り組みを開始します。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・地元工務店や建設会社のDXサポートを提供し、建設業界のDXを加速

DXの課題・苦労した点

・建築士や現場のリテラシーに合わせたシステム開発

まずは、学生時代に習得した3DモデリングなどのIT知識を活かしてシステムの開発に着手。

ただし、いくら高機能なシステムであっても、使う側の現場が対応できなければ浸透しません。

実際にシステムが浸透せずに終わってしまった現場も知っていたため、建築士や現場で働く人にとって「肌触り」のよいシステム開発を目指しました。

そうして開発されたのが「ネットモケイ」と「Place On」というシステムです。

【株式会社スーパーワークス開発したシステム】  

システム

ネットモケイ

Place On

詳細

図面データを3DCGモデルで簡単に閲覧できるサービス。

言語化しにくいイメージや詳細な情報を視覚的に伝えられ、工務店と施工主が効率的に情報伝達できる。

物件情報をクラウド化できるシステム。

建設現場に関わる全スタッフが、必要な情報にスピーディーにアクセスできる。

情報の属人化を防ぎ、スタッフの流動性向上が見込める。


2つのシステムは、実際の現場を知り、経験を積んできた建築士だから開発できたシステムと言えるでしょう。

自身の経験を活かしながら、現場で必須とされる情報を精査。利用者のリテラシーに合わせて、必要最小限の機能を搭載したシステムを構築しました。開発したシステムを広めることで、建設業界全体のDXに貢献しています。

将来的にはシステムによって蓄積する多くのデータを活用し、依頼者と企業をつなぎ合わせるプラットフォームサービスを提供することも構想中です。

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き1.0 DX取組事例集|経済産業省


11-3. 【開発・製造受託サービス業】株式会社ライジング

出典:株式会社ライジング

【基本情報】

株式会社ライジング

事業内容

音響機器・通信機器の設計開発・製造、事務機器・精密機器の生産加工業務、EMS事業(試作含む)

従業員数

363名(2023年1月時点)

資本金

8,000万円

公式HP

http://www.rising-jpn.co.jp/index.html


株式会社ライジングは、電子機器の開発・製造受託サービスを提供している企業です。ロボットの導入により、倉庫の自動化・機械化に成功しています。株式会社ライジングは、下記の問題を抱えていました。

・機器製造に膨大な数の部品を使用しており、増産の依頼を受けて部品を搬送する人手が不足

・二階建ての新工場設立でリフトを用いた部品搬送が必要となり、搬送時間が大幅に増大

搬送に多くの人手が必要なため省人化が欠かせない状況になり、解決に向けてDX推進に乗り出しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・部品や製品の工場内移動を完全自動化

・3名分の省人化を実現

DXの課題・苦労した点

・搬送にかかる人手不足の解消

まずは、台車型物流支援ロボット「CarriRo AD」を3台導入することを決断します。自律移動機能を搭載したロボットで、ルート設定も簡単に行えることが決め手になりました。また、

・自動ドアやリフターといった外部機器との連携

・無線通信機能基盤

などを自社で開発し、工場内の荷物の移動を自動化。部品や製品を完全無人で搬送できるようになりました。

DX推進の結果、現在では資材の搬送・製造・検査・出荷の全工程でロボットをフル活用し、距離として月に290km以上の移動を完全自動化しています。

搬入に携わる従業員がほぼゼロになっており、およそ3名分の省人化効果を実現。年間1,080万円の費用削減につながったことで、導入費用は1年で回収できています。

参考:物流DX導入事例集|国土交通省

参考:導入事例 株式会社ライジング|株式会社ZMP


11-4. 【廃棄物処理業】株式会社太陽都市クリーナー

出典:株式会社太陽都市クリーナー

【基本情報】 

株式会社太陽都市クリーナー

事業内容

一般廃棄物収集運搬(固形・液状)、産業廃棄物収集運搬、資源回収リサイクル業務(エコステーション)、浄化槽維持管理・清掃、し尿汲取り、等

従業員数

28名

資本金

1,000万円

公式HP

https://www.fuchu-ttc.co.jp/


株式会社太陽都市クリーナーは、廃棄物処理や浄化槽の保守・点検・清掃などを請け負っている企業です。

慢性的な人手不足の解消に向けて、社長主導のもとDXを推進。コミュニケーションツールとしてクラウドサービスを導入するなど、身近なところから着手することでDX推進の好循環を生んでいます。

当時、株式会社太陽都市クリーナーではデジタルツールの導入がほとんど進んでおらず、従業員同士の連絡には電話を使用していました。

業務の性質上、現場スタッフは朝から夕方まで戻ってこないことが多く、円滑に業務を行うには事務所と現場スタッフの連携が重要です。しかし、事務所と現場の連携でトラブルが多発。そこで、まずは社内の連携から強化しようと考え、DXに着手しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

DXの成果

・社内連携が円滑化し、トラブルが大幅に減少

・業務効率化や従業員のモチベーション向上

DXの課題・苦労した点

・自社に適した連絡ツールの選定

・従業員のクラウドサービス導入に対する抵抗

かし、従業員同士の連携実現に向けて試行錯誤を繰り返すも

・掲示板へのメモ掲示では、伝達ミスや伝達漏れなどで確実性に欠ける

・SNSは、プライベートな連絡と混同してしまう

などが問題となり、なかなか課題解決には至りません。さまざまな方法を試すなか、連絡方法として適していたのはクラウドサービスでした。

グループ間でのチャットやファイル共有が可能であり、確実に情報共有を行えるクラウドサービスを導入。ビジネスとプライベートが区別しやすく、事務所と現場スタッフのスムーズな連携を実現できています。

新しくクラウドサービスを導入することには、抵抗感のある従業員もいました。そのため、まずは意識改革が必要と考え、

・クラウドサービスで雑談用のグループを作成し、日常会話に使用

・近くにいる場合でも画面共有やオンライン朝礼を活用

など、ツールに触れる頻度を増やして親近感を獲得。あえて仕事だけではない「遊び」の要素を取り入れ、クラウドサービスを身近に感じてもらうところから始めています。

クラウドサービス導入後は、正確な情報がスピーディーに伝わるようになったことで、社内連携に関するトラブルが大幅に減少。また、クラウドツールの活用によって従業員の意識が変化し、業務効率化や従業員のモチベーション向上にもつながりました。

現在では、継続的なDX推進に向けて10個のクラウドツールを導入、さまざまな業務で活用を進めています。

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き1.0 DX取組事例集|経済産業省

参考:太陽都市クリーナー|広島県DX推進コミュニティ


11-5. 【油圧装置メンテナンス業】株式会社リョーワ

出典:株式会社リョーワ

【基本情報】 

株式会社リョーワ

事業内容

油圧装置修理・メンテナンス・改造、外観検査装置設計・製造・販売、等

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

払込資本金2,000万円、授権資本金4,000万円

公式HP

https://e-ryowa.com/index.html


株式会社リョーワは、油圧装置の販売や修理・メンテナンスを手掛ける企業です。事業の大きな変革を迫られたことがきっかけとなり、DX推進に取り組みました。

株式会社リョーワは創業以来、油圧装置のメンテナンス事業を主に手掛けていました。

ところが、油圧から空気・電気への移行や、製造業大手における生産拠点の海外移管が進み、油圧事業を守るためにも事業を変革する必要があると痛感。

長期的なDX戦略を立てて外観検査システム事業に参入し、今後もニーズが見込める機械全体のメンテナンス事業への転換に取り組みました。

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・新たな価値やビジネスモデルの創出

DXの成果

・既存事業の生産性を向上

・デジタル技術を活用した新事業の創出

・システム開発による業界の生産性向上に貢献

DXの課題・苦労した点

・需要減少による事業変革の必要性

外観検査システム事業の参入に向けて、まず取り組んだのは下記の3点です。

・既存事業にデジタル技術を導入して生産性を向上し、開発資金を捻出

・技術開発のため、大学や専門家などの外部人材を積極的に活用

・タイ大学内にあるLABOとの同時開発環境を整備し、インターンシップなどでデジタル人材を採用

結果として、スマートフォンやMRグラスを使ったAI外観検査システム「CLAVI」を開発し、外観検査システム事業の立ち上げに成功しました。

中小企業が導入しやすい、コストを抑えたサブスクリプション型でサービスを提供。DX推進によって製造業の生産性向上に貢献しています。

また、油圧メンテナンス事業と外観検査システム事業の技術力を掛け合わせた、油圧装置の遠隔メンテナンスサービスの開発にも取り組んでいます。

参考:DXセレクション2022|経済産業省

参考:デジタルガバナンス・コード実践の手引き2.0|経済産業省


12. 【卸売業・小売業】DX成功事例1選(株式会社コニシタイヤ)

出典:株式会社コニシタイヤ

ここでは、卸売業・小売業でDX推進に取り組んでいる事例として、株式会社コニシタイヤの事例を紹介します。

【基本情報】

株式会社コニシタイヤ

事業内容

タイヤ・アルミホイール販売

従業員数

公式サイトに記載なし

資本金

2,000万円

公式HP

https://konishitire.co.jp/


株式会社コニシタイヤは、秋田県内で随一の品揃えを誇るタイヤ・ホイールの専門店です。

販売本数が増加するなかで在庫管理が課題となり、DXを推進。作業中心の業務が大幅に減り、生産性向上などの大きな成果につながっています。株式会社コニシタイヤは、顧客のニーズに合った商品を提供するために数万本の在庫を抱えており、

・システムへの手入力に時間がかかり、在庫管理にタイムラグがある

・手書き受注リストや目視ピッキングによるミスが起こる

・在庫の保管場所が明確になっていない

などの問題が発生。作業員の負担も大きく、繁忙期の残業削減も課題となっていたことから、解決に向けてDXへの取り組みを開始しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・作業中心の業務が減り、従業員が付加価値の高い業務に従事

・ミスや残業時間を大幅に削減

DXの課題・苦労した点

・作業員の負担や繁忙期の残業削減

・システム開発と現場の実態共有が困難


導入にあたっては、システム開発部門と現場でやり取りがかみ合わなかったことで苦労しています。現場の業務フローが複雑で説明しきれず、実態の共有が困難だったことが原因でした。

そこで、社内で実現したい内容を徹底的に議論し、認識を共有したうえでITベンダーとの打ち合わせに臨むことに。開発の打ち合わせには現場を管轄する部門が積極的に同席し、内容や状況を共有しながら徐々に現場の声を反映して細かい軌道修正を行いました。結果として、下記3つの変革を実現。

・基幹システムの導入

・ECサイト作業にRPAを活用

・在庫管理・ピッキング作業などにハンディ端末を導入

業務が効率化され、繁忙期の残業時間も大幅に削減できています。

スマートフォン型ハンディ端末には独自システムを組み込み、バーコードを読み取ることで在庫状況や保管場所の確認、商品情報の読み取りが現場で行えるようになりました。保管場所を探し回る時間やピッキングミスを大幅に削減でき、リアルタイムの在庫状況や作業の進捗状況の共有も可能になっています。

また、導入によって業務が単純化され、専門知識がなくてもピッキング・入出庫作業を行えるようになったことで、アウトソーシング化も実現。RPA活用によりECサイトへの出品作業も効率化し、作業時間が減少しました。

作業中心の業務が減り、従業員がより付加価値の高い業務に注力できるようになっています。

参考:DXセレクション2023|経済産業省

参考:株式会社コニシタイヤ|AKITA DeX


13. 【情報通信業】DX成功事例1選(株式会社Mountain Gorilla)

出典:株式会社Mountain Gorilla

ここでは、DX推進に取り組んでいる情報通信業の成功事例として、株式会社Mountain Gorillaを紹介します。

【基本情報】 

株式会社Mountain Gorilla

事業内容

自社製品・サービスの開発・販売、ODM・共同開発、エンジニアの請負・派遣

従業員数

41名(2023年4月時点)

資本金

7,000万円(準備金含む)

公式HP

https://mountaingorilla.jp/


株式会社Mountain Gorillaは、独自の製品やシステムの開発、WEB開発に力を入れている企業です。

製造現場にデジタル技術を活用したサービスを提供し、再現性の高い効率的なものづくりをサポートしています。社内・社外の両面でDX推進に取り組み、デジタルツールの活用による業務効率化や、場所や時間にとらわれない働き方を実現しました。

株式会社Mountain GorillaはもともとWEBシステムが強みの会社であり、DXに関する専門性や知識はない状態でした。

しかし、今後の自社を取り巻く環境の変化やニーズの高まりに対応するため、DX戦略を策定。自社サービスの競争力強化・バックオフィス業務の効率化に向けてDX推進に乗り出しました。 

DX推進のポイント

DXの目的

・業務効率化・生産性向上

・働き方の改革

DXの成果

・データ活用による業務効率化

・リモートを取り入れ柔軟な働き方を選べるように

・自主的にDXを推進できる環境・状況を実現

DXの課題・苦労した点

・DXの推進人材がおらず、取り組みやすい雰囲気になかった

DXの取り組みにおいては、社内に推進していける人材がおらず、DXを推進する場や取り組みやすい雰囲気を作り上げることに苦労しました。

そのため、失敗しても許容できる範囲でやってみようと考え「Workspace」や「kintone」などの少額で利用できるツールの導入から開始。

・リモートと出社を組み合わせて働ける技術センターを開設し、各種ツールや仕組みを整備

・産学連携や、5G環境での開発・検証・デモ体験を行える施設の活用

などを徐々に進めながら、専門性を社内に蓄積していきました。

また、経営者をDXの責任者に置くことで、従業員を牽引してDXを加速。外部機関との連携により社内人材の技術力向上にも力を入れています。

結果として、各種ツールのデータの可視化・分析によって効率化を図るうちに、導入ツールの活用効果を従業員が実感。従業員から新しいツールの導入が提案されるなど、自主的にDX推進に取り組める社風になりました。

現在は、顧客の製造実績などの情報を分析し、未来予測や業務改善サポートを提供するサービスの開発にも取り組んでいます。

参考:DXセレクション2023|経済産業省


14. 成功事例から導き出す!自社のDXを成功させる重要ポイント

ここまで、DXの契機となる一歩を踏み出した企業から新しいビジネスモデル創出に成功した企業まで、さまざまな事例を紹介しました。

他社の事例を知ることで、自社がDXした場合にどのようなことを実現できるのかを、具体的にイメージできたのではないでしょうか。

ただし、他社で成功した事例を模倣してもDXが成功する確率は低いでしょう。実際にDXに取り組む際は、自社に最適化したDX戦略を検討することが非常に重要です。

この章では、自社DXを成功に導くために重要となるポイントとして、下記の3点を詳しく解説します。


14-1. ビジョンを明確化し自社に適したDX戦略を立てる

DXを成功させるには、ビジョンを明確化し自社に最適化したDX戦略を立てることが重要です。将来のビジョンが不明確なままDXに取り組むと、デジタル技術を導入するだけで中途半端な状態で終わってしまうからです。

企業によって、実現したいビジョンは異なります。加えて、自社の現状や市場、社会情勢も考慮してDX戦略を考える必要があるため、他社事例をただ模倣しても効果は期待できません。

そこで、まずは自社の5年後・10年後のビジョンを明確にし、実現に向けてどのような変革が必要かを考えてください。

長期的な未来を見据えてどのような企業に成長したいかを具体化し、現状との差に着目すると、変革すべき課題が見えてきます。課題解決に必要なデジタル技術の活用方法を考えることで、自社に適したオーダーメイドのDX戦略を立てられるでしょう。

例えば、飲食店の場合は、下記のようなデジタル技術の活用が考えられます。 

飲食店のデジタル技術の活用例

廃棄ロスの削減

・AIを活用してその日の来店客の性別や年代などを予測し、発注数・製造数を細かく調整

人件費削減

・AIによる来客数予測から適切な従業員の数・配置を分析し、シフトを調整

・セルフオーダーシステムを導入し、注文や会計にかかる業務を効率化

集客力の向上

・注文の累積データから、時間帯やその日の客層に合わせたメニューを分析しデジタル看板に掲載

明確なビジョンに向けて最適な戦略を立て、中長期的に変革に取り組むことが、DX成功への近道です。


14-2. 全社一丸となってDXに取り組む

DXによる変革には、全社一丸となって取り組むことが大切です。なぜならDXでは、全社最適で活用できる部門横断的な変革が求められるからです。ただ立ち上げた専門部署やチームに任せきりにするだけだと、停滞の原因になりかねません。

そのため、下記2つのポイントを押さえてDXに取り組んでください。

・経営者が率先してDXに取り組む

・問題意識が強くDXへの意欲がある人物を担当に選任し、従業員を巻き込みながらDXを推進する

まず、経営者がDX推進に取り組む強い意志を見せて、従業員全体にビジョンを浸透させましょう。ビジョン浸透によって、従業員がDXの必要性を理解しやすくなります。

身近な取り組みからDXを進めて成功体験やノウハウを蓄積することも、従業員の理解獲得に役立ちます。段階的に導入し、徐々に全体の業務プロセスの見直しなどを実施してください。

また、DX担当には、問題意識が強くDXに向けて主体的に行動できる人物を選任します。DXへの意欲がある担当者を任命することで、現場と同じ目線に立って課題を発見しやすくなり、DXの推進力が高まります。経営者とDX担当が牽引し、周囲の従業員を巻き込みながらDXに取り組んでください。

全員が主体的にDX推進プロジェクトに参加することで、スピード感をもってDXを推進できます。DXに向けたさまざまな取り組みにより対応力が向上し、社会やニーズの変化に柔軟に対応できる企業文化の変革も期待できるでしょう。


14-3. パートナー企業と協力して進める

DXを推進する際は、パートナー企業と協力しながら進めることをおすすめします。多くの中小企業では、自社で十分なIT人材の確保・育成が難しいことに加え、DXにはデジタル技術に関する知識も必要となるからです。

実際の事例を見ても、パートナー企業が持つスキルやノウハウを活用して、DX推進を成功させているケースが多くあります。DXを進めるなかで、パートナー企業から得たスキルなどを自社に蓄積したり、人材育成に取り組んだりもできるため、DX推進とIT人材の育成を並行してもよいでしょう。

特に、自社でシステム開発が難しい場合は、協力を依頼するパートナー企業選びが重要となります。

システムは開発・導入して終わりではなく、そこからの運用が本番です。技術的なスキルの高さはもちろんのこと、運用によってどのような成果が出て、結果として課題解決につながるのかを見据えたうえで、提案・設計する必要があります。

パートナー企業の選び方で失敗してしまうと、DX自体が期待するような結果にならないケースも考えられます。

よりDX推進の効果を高めるには、自社に合った適切なパートナー企業を選ぶことが欠かせません。パートナー企業が持っているスキルやノウハウを十分に活かし、停滞することなくDXを推進してください。


15. 株式会社デザインワン・ジャパンは豊富な知見をもとにワンストップでDX推進支援をご提供します

私たち株式会社デザインワン・ジャパンは、DX推進支援のプロダクト開発をワンストップで提供し、ビジネスを成功に導くために伴走します。

・事業開発ディレクター

・コンサルタント

・デザイナー

・SE

・開発エンジニア

といった各分野のスペシャリストが企業の現状に合わせてチームを構成するため、計画から運用までのフルサポートが可能です。

単なるデジタル化にとどまらないDXの包括的なサポートを提供し、サービス・ビジネスモデルの変革による新たな価値の創出を支援いたします。


15-1. 開発から保守・運用に至るまで豊富な知見を保有

私たち株式会社デザインワン・ジャパンは、数々の新規事業開発に加え、自社サービスの企画・運営も行っています。

14年以上にわたり、国内最大級の自社Webサービスである「エキテン」を運営。開発から保守・運用に至るまで豊富なノウハウを蓄積していることから、開発後の運用も見据えたご提案や仕様の作り込みが可能です。自社サービスを企画・運営している知見を活かしてサポートするため、

・新規のWEBサービス立ち上げ後の業務フロー

・競合サービスとの差別化ポイント

などを含めてご相談ください。ただのシステム導入・サービス開発にとどまらない、導入後の運用も見据えた包括的な支援をご提供いたします。


15-2. 専門知識をもとに本質的なDXをご提案

DXによる業務やビジネスモデルの変革に向け、専門知識をもとに本質的なDXをサポートいたします。

長期的に成果を出し続けるには、本質的なDXが欠かせません。ITツールの進化や消費行動の変化を見極めてゴールを設定し、顧客が求める価値を提供するための変革が必要です。私たち株式会社デザインワン・ジャパンには、各分野のスペシャリストが多数在籍しています。

スペシャリストがビジネスパートナーとして伴走し、専門知識をもとに本質的なDXを支援することで、御社のビジネスに最大限貢献いたします。

株式会社デザインワン・ジャパンへ相談する


16. まとめ

この記事では、下記のさまざまな業種でDXを推進し、成功している企業の事例を紹介しました。

この記事で事例を紹介している業種一覧

製造業

自治体

金融業・保険業

医療・福祉

教育

建設業

不動産業

農業

運送業

サービス業

卸売業・小売業

情報通信業

DX推進に着手したばかりの企業から、デジタル技術を駆使して多くの成果を上げて新しい事業創出に成功している企業まで、多種多様な事例を集めています。

そのため、状況が近い企業の事例を参考に、自社がDXを推進した際にどのようなことを実現できるのか、具体化にイメージできたのではないでしょうか。

他社で成功した事例は、自社がDXに取り組む際に起こりうるトラブルの予測や、課題解決のヒントに役立ちます。ただし、企業によってビジョンや課題などは異なるため、同じように取り組んでも効果が出るとは限りません。

実際にDXを推進する際は、事例を参考にしながら下記のポイントを押さえて取り組みましょう。

紹介したたくさんの事例を参考にオーダーメイドのDX戦略を立て、全社一丸となってDXを成功させてください。

また、効果的なDXの実現には、パートナー企業が持つスキルやノウハウを活用することがおすすめです。

最終的な成果を見据えて必要なサポートを提供するパートナー企業を選び、自社のDX推進を成功させましょう。



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