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データ利活用とは。活用との違いや利活用のポイント、必要なスキルを解説

データ利活用とは。活用との違いや利活用のポイント、必要なスキルを解説
「ビッグデータ」「DX」という言葉の誕生とともに、データの利活用に取り組む企業が増えています。データ利活用によって「事業戦略の立案」や「業務効率化の改善」などが期待されている一方で、「データを入れれば利活用できる」や「分析ツールを導入すれば活用できる」、「統計分析を学べば分析に役立つ」と誤解されていることも。 この記事では、「データ利活用」と「活用」の違いや利活用のポイントをご紹介します。データ利活用はや必要なスキルを詳しくご紹介します。データ利活用は一朝一夕でできるものではなく、活用から利活用に移行するまでに時間がかかるからこそ、これを機に挑戦してみてはいかがでしょうか。この記事は、デザインワン・ジャパン DX事業本部でシステム・アプリ開発に携わる泉川学が作成しました。

目次

データ利活用と活用の違い

「データを活用してもうまく成果につながらない」「溜まったデータを活用するイメージが湧かない」といったように、これまでもデータを業務に活用してきたという担当者の方も多いはず。しかし、データ利活用と活用では意味が全く異なります。ここではデータ利活用と活用の違いについてそれぞれ解説します。

データ利活用は、データによって利益をもたらすこと

活用と利活用はそれぞれ、以下のように定義されています。

  • 活用:既存のものや人の機能・能力を十分に生かして用いること。

  • 利活用:利用(役立つようにうまく使うこと)と活用すること。

ビジネスで役立つとは=「成果を出すこと」です。そのため、ただ活用しているだけでは利活用とは呼べず、目的に応じてデータの計測・収集方法を検討し、収集したデータから得たインサイト・洞察をビジネスに利用することではじめて「データ利活用」ができたと言えます。

単に活用するだけでは、不十分なことも

たとえば、店舗集客で使用しているチラシも配布地域と配布日、そして反響率のデータを分析し活用するだけでは不十分なこともあります。なぜなら配布時に設定していた反響率の仮説や目的に照らして検証しなければ、得られたデータが有効なのかどうかを分析できないためです。

データ利活用は「データを活用してビジネスで成果を出すこと」。

そのため、データ利活用をする際は1.現状の課題を明確化し、2.データ収集基盤を構築し、3.収集したデータを整理・加工したうえで、4.課題に対して分析するという4ステップを行い、解決すべき課題解決にデータを用いることが重要です。


データ利活用のポイント

ここからは、データを利活用するうえで意識したい2つのポイントについてご紹介します。

ポイント1:収束的思考と拡散的思考の両方の視点で分析を行う

思考には収束的思考と拡散的思考の2種類があります。

収束的思考とは、問題に対して1つの解決方法を考え出す方法で、拡散的思考とは、問題に対して複数の解決方法を考え出す方法です。

データ利活用の際は、この2つの思考を交互に使い分けながら、施策の分析を行うことがポイントです。たとえば、店舗集客がうまくいっていない場合にデータに基づいて収束的思考で配布するチラシのクリエイティブを改善したり、拡散的思考でチラシ配布以外のPR施策を検討し実行したりというように「収束」と「拡散」の両方を使い分けることが重要です。

ポイント2:課題に応じてデータサイエンティストのアサインや分析基盤構築を検討する

データ利活用は一朝一夕でできるものではなく、活用から利活用に移行するまでに時間がかかります。特に、データ利活用するには「ビジネス力」「データエンジニア力」「データサイエンス力」の3つのスキルが必要で、習得にはそれぞれ時間がかかります。

そのため、今、どのスキルが自社やチームに足りないのかを把握したうえで、課題に応じてデータサイエンティストのアサインや分析基盤構築をその都度検討。段階に応じて必要な人材やスキル・ツールを活用することで、中長期を見据えたデータ利活用体制の構築が可能です。


データ利活用に必要な考え方・スキル

とはいえ、各スキルごとにどの程度の習熟度合いが必要なのかが分かりにくい面もあります。そのため、ここからはデータ利活用に必要な「ビジネス力」「データエンジニア力」「データサイエンス力」の3つのスキルについて、それぞれ必要なスキルセットを紹介します。

ビジネス力:データから課題を設定する

データ利活用には「データからビジネスにおける問題を把握し、課題を設定する」というビジネス力が必要です。その際、課題の設定には明確に課題が見える「発生型」や将来的に起こる可能性が高い「潜在型」など様々な種類があります。まずは収集したデータから、目標と現状の差分の分析を行いましょう。

また、「顧客・ニーズ分析」や「市場分析」など、分析に有効なフレームワークを以下の記事で解説しています。データから課題を設定したい方はぜひ、ご覧ください。

【場面別に紹介】新規事業で活用できるフレームワーク9選!

データエンジニア力:データ収集基盤を構築できる

データを利活用するためには、分析するデータを収集しなくてはなりません。そのため、データエンジニア力を高めるにはデータ分析スキルよりも「データ収集基盤構築」に取り組んでみると良いでしょう。このとき、収集するデータに合わせてツールの選定やツール同士の連携の仕組みを検討する必要があるため、可能であれば情報システム担当者などをアサインし、協力を仰ぐことも効果的です。

データサイエンス力:課題とデータを照らし合わせインサイトを得られる

「データサイエンス力」を高めるために、まず取り組むことは課題とデータを照らし合わせインサイトを得ることです。インサイトとは、本質を見抜くこと。データ利活用では、データから課題の本質や解決のために、どのような対策が必要か考えます。その際のフレームワークとして製品やサービスのユーザーに用いる「インタビュー調査」やSNSで発信されている消費者の声を分析する「ソーシャルリスニング」があります。

また、過去のデータ利活用事例などを参考にインサイトを得ることも効果的です。以下の記事ではデータ利活用の事例をまとめています。データからインサイトを得たいと考えているご担当の方はぜひ、ご覧ください。

データ利活用の事例紹介。課題や活用のポイントから得られた効果までを解説

まとめ

データ利活用は、課題を明確にしたうえで、必要なツールの導入、データサイエンティストのアサインといった適切な対応が必要です。しかし、すぐに実現させることは難しいため、まず「ビジネス力」「データエンジニア力」「データサイエンス力」といったデータの利活用に必要なスキルの最低限求められるレベルから習得していくことをおすすめします。

デザインワン・ジャパンのDXソリューションは、14年を超える自社サービスの運用、受託開発の経験を生かし、新規事業のアイデア創出から保守運用まで包括的な支援が可能です。弊社のDXソリューションにご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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