ChatGPTでできること29選と成功プロンプト【実践事例付】

ChatGPTでできること29選と成功プロンプト【実践事例付】
ChatGPTが役に立つと聞いたことがあるけれど、その機能をどう活かすか分からないと感じていませんか。 この記事では、ChatGPTを使ってできる基本的な15のことのほか、9つの応用的な活用法、有料版ChatGPTでできる5つのことを網羅しています。ChatGPTは対話を通じてテキストを生成するのが得意なほか、要約や感情分析、データ処理、キーフレーズの抽出、ニーズの探索、エラーチェックなどが可能です。ChatGPTを活用して業務効率を向上させ、タスクを効果的に進めましょう。この記事は、デザインワン・ジャパン DX事業本部でシステム・アプリ開発に携わる泉川学が作成しました。

目次

「ChatGPTって、何ができるのだろう」

「ChatGPTを、どう仕事に利用すればいいのか分からない」


なんとなく「ChatGPTは便利らしい」と知っているものの、具体的に何ができるのか、どのように利用すればいいのか、よく分からない方も多いのではないでしょうか。

ChatGPTでできることは、「チャットAI(人工知能)を利用して、会話形式で文章を生成すること」です。具体的に、次のようなことができます。


▼ChatGPTを使ってできる基本的な15のこと

1-1.文章の要約をする
1-2.感情分析をする
1-3.データの分析をする
1-4.キーフレーズの抽出をする
1-5.ニーズ(インサイト)を深く探る
1-6.文章のミスなどをチェックする
1-7.添削・評価をする
1-8.翻訳をする
1-9.テキストの分類・カテゴリ分けをする
1-10.思考の壁打ちができる
1-11.文章の作成・記述をする
1-12.問題の作成をする
1-13.アイデアの創出をする
1-14.コード作成(プログラミング)をする
1-15.情報の検索をする

この他にも、ChatGPTを応用して、用途に合わせたメールを作成したり、スピーチの原稿などを作ることもできます。
さらに有料版では、音声や画像を取り扱えるため、できる範囲が広がります。

ChatGPTを利用することで、今までの記述作業が大幅に効率化し、作業時間が短縮するのです。

ただし、ChatGPTにはいくつかの注意点があります。例えば、作成した文章が、必ずしも「正確」とはいえず、そのまま仕事で活用すると、信用を落としてしまう可能性があります。


また、プロンプト(ChatGPTへ指示するための文章)によっては、回答の精度が大きく変わり、「使えないツール」にもなります。

使い方次第では、ChatGPTのできることは無限大に広がりますし、ぽんこつツールにも成り果ててしまうのです。
せっかく自由に利用できるのですから、便利に使いこなしたいですよね。そこでこの記事では、次のことを解説していきます。

この記事のポイント

・ChatGPTを使ってできる29のことを解説

・ChatGPTができない5つのことを紹介

・ChatGPTを業務に取り入れる際に注意するべき3点を解説

この記事を読めば、ChatGPTをうまく利用する方法がわかります。ChatGPTをあなたの業務に活かす方法も理解でき、作業の効率化にも貢献するはずです。

ぜひ、優秀な記述アシスタントとして、ChatGPTをあなたのビジネスでご活用ください。

※この記事は2023年11月24日時点での情報を元に作成しています。



1.【基本編】ChatGPTを使ってできる15のこと

最近、「ChatGPT」が話題となり、なんとなく利用したことがある人もいるでしょう。

しかし、「どう使いこなしていいのか分からない」という人も多いのではないでしょうか。


そもそも、ChatGPTは、OpenAI社が開発した、NLP(自然言語処理技術:人間が利用している自然言語をコンピューターに処理させる技術)を利用した、大規模な言語モデルのひとつです。


ChatGPTとは、「文章生成が得意な最新AIツール」なのです。使い方によっては、あなたの業務を簡素化し、手間や時間を大幅に削減する便利なツールとなります。では、具体的にChatGPTは何ができるのでしょうか。

1-1.文章の要約をする
1-2.感情分析をする
1-3.データの分析をする
1-4.キーフレーズの抽出をする
1-5.ニーズ(インサイト)を深く探る
1-6.文章のミスなどをチェックする
1-7.添削・評価をする
1-8.翻訳をする
1-9.テキストの分類・カテゴリ分けをする
1-10.思考の壁打ちができる
1-11.文章の作成・記述をする
1-12.問題の作成をする
1-13.アイデアの創出をする
1-14.コード作成(プログラミング)をする
1-15.情報の検索をする

この章では、それぞれの項目について、できることを解説したあと、実際のChatGPTへのプロンプトと回答を載せています。


プロンプトの内容を変えれば、実際の業務でも利用することができますので、ぜひ活用してください。


1-1.文章の要約をする

ChatGPTは、文章の要約をすることができます。
長い文章や、難しい言い回しの文章でも、わかりやすく要約してくれます。


たとえば、次のようなものを要約することができます。


・ニュース記事: 最新の出来事や記事

・科学技術: 科学や技術の進歩に関する記事や説明

・医学・健康: 医学的な情報や健康に関する記事

・ビジネス: ビジネス関連の記事やレポート

・教育: 学習教材や教育に関する文書

・技術関連: ソフトウェア、プログラミング、ハードウェアに関する文書

・エンターテインメント: 映画、テレビ番組、書籍などのエンターテインメントに関する情報


例として、1000文字程度の文章を要約してみましょう。使用する文章は、あらかじめChatGPTで作成した次の文章です。


▼例文(1007文字)OpenAI社についての文章

OpenAI(オープンエーアイ)は、2015年に、テスラやスペースXを手がけるイーロン・マスク(Elon Musk)氏、テック企業Y Combinatorの前社長であるサム・オルトマン(Sam Altman)氏、およびテクノロジー企業のトップたちによって設立された企業で、その活動は主に人工知能(AI)の研究と開発に焦点を当てています。当初、OpenAIは非営利法人としてスタートし、その後、複雑な課題への取り組みや資金調達の必要性から、法人構造を拡張し、営利企業も含む多様な形態に発展しました。


OpenAIの使命は、"人類全体に利益をもたらす形で、強力で汎用的な人工知能を開発すること" です。この使命は、AI技術が進化する中での倫理的な懸念を考慮しつつ、人類全体の利益を追求することを明確に示しています。


GPT(Generative Pre-trained Transformer)は、OpenAIが開発した大規模な自然言語処理モデルの一つで、その最新版であるGPT-3は特に高い注目を浴びています。GPT-3は、膨大なデータセットを学習し、その結果として言語生成、質問応答、文章要約、文章生成などの多岐にわたる自然言語理解タスクにおいて非常に高い性能を発揮します。このモデルは、プログラムやアプリケーションで広く利用され、その優れた能力から様々な分野での応用が期待されています。


GPT-3は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)や再帰型ニューラルネットワーク(RNN)などの他の自然言語処理手法と比較して、トランスフォーマーと呼ばれるアーキテクチャを用いており、これによって文脈をより広く捉えることが可能です。これにより、より自然な文章生成や複雑なタスクへの対応が可能になりました。


OpenAIは、技術革新だけでなく、人工知能の進歩に伴う倫理的な問題にも積極的に取り組んでいます。AIの安全性、公平性、透明性などに関する研究やイニシアティブを推進し、AI技術の健全な発展に寄与しています。これには、機械学習モデルのバイアスの排除、意思決定の透明性向上、個人情報の保護などが含まれます。


2023年時点において、OpenAIはそのリーダーシップと技術的なイノベーションによって、AIの発展に大きな影響を与えています。同社の研究とプロジェクトは、今後の技術の進化や社会への影響においても注目されることでしょう。


この文章を要約してみましょう。

※プロンプト例の「テキスト:###」などの記載は、ChatGPTの回答の精度を上げるために行います。

効果的なプロンプトの作り方は、OpenAI社が「明確かつ効果的な指示を与える方法」を公開しているので、こちらを参考にしてください。



《文章の要約のプロンプトと回答》

(以下省略)


ChatGPTは、現代文だけではなく、古い日本語もある程度要約することができます。古い文献や資料を読み解く場合にも活用できるでしょう。


ただし、 一般的な日本語や現代の日本語に比べると、ChatGPTは古文の文脈や語彙に関する情報が限られています。

そのため、正確な理解や適切な応答が難しい場合もあることを、理解しておかなくてはなりません。

例として、鴨長明の方丈記の冒頭部分の一部を要約してみましょう。

今回は、要約するだけではなく、箇条書きにするよう指示してみます。


《古文の要約のプロンプトと回答》


1-2.感情の分析をする

ChatGPTは基本的な感情分析機能を備えており、テキストの感情を理解することができます。


たとえば、次のように利用することができます。


・クレームなどを、手早く喜怒哀楽に分析する

・「お客様の声」などを、ポジティブかネガティブかに分類する

・「商品のレビュー」について、どのような感情を持っているのかを簡単に把握する


感情分析を利用すれば、取り扱っている商品やサービスに対して、お客様どのように感じているのかが簡単に把握することができます。


《お客様のレビューの感情を分析するプロンプトと回答》

クレームやお褒めの言葉などを分類して、商品の改善などに活かすこともできるでしょう。


ただし、同じ文章でも様々な解釈ができることがあるため、ChatGPTの回答が必ずしも正解とは限りません。「受け取り方の一例」として、感情分析の結果を受け入れることが重要です。


1-3.データの分析をする

ChatGPTは、データ分析を行うことができます。


特に、複合的なデータ(エンティティ:1つの物事を表すデータの集合)から、特定のワードを抽出することが得意です。

たとえば、次のようなことができます。


・長い記事やテキストから特定のワードだけを抽出する

・抽出したデータを、分かりやすく並べ替える


これによって、膨大な情報や資料の中から、欲しい情報だけをピックアップしたり、何が書いてあるのか分かりやすく提示したりすることができます。


《データ分析のプロンプトと回答》

(以下省略)


同じ文章で、質問を変えてみましょう。


《データ分析のプロンプトと回答》

(以下省略)


1-4.キーフレーズの抽出をする

ChatGPTは、キーフレーズ(テキスト内の重要なトピックスやメッセージ)を抽出することができます。

上記のデータ分析に近い機能ですが、キーフレーズは重要だと推測される言葉だけを抽出します。そのため、次のことに利用すると便利です。


・検索インデックスの作成

・目次の自動作成

・タグ作成


実際にキーフレーズ(キーワード)の抽出をしてみましょう。


《キーワード抽出のプロンプトと回答》


(以下省略)




1-5.ニーズ(インサイト)を深く探る

ChatGPTは、ニーズを深く探る(オンサイト:洞察)することができます。プロンプトからの指示によって、情報を深く分析し、結果を抽出してくれます。たとえば、次のような使い方ができます。


・企業が顧客に対して、ニーズや購買動機を洞察する

・顧客の抱える課題などを理解する

・レビューを洞察して改善点を見つける


《顧客インサイトを見つけるプロンプトと回答》


1-6.文章のミスなどをチェックする

ChatGPTは、誤字、脱字、タイプミスを見つけて、文章をチェックすることができます。


文章の校正は、Microsoftのエディターなどを利用する方法もあるでしょう。しかし、ミスした箇所をひとつひとつチェックしてく必要があります。


ChatGPTでは、修正し、整えた文章を書き直してくれるので、いちいち修正し直す作業がいらなくなります。ただし、最終的には人の目でチェックすることは忘れないでください。


プロンプトの赤下線は、故意に誤字や脱字などをした部分です。ChatGPTが修正した文章を見ると、年度の間違いまで、適切に訂正されていることがわかります。


《文章のミスをチェックするプロンプトと回答》


1-7.添削・評価をする

ChatGPTを利用すれば、作成した文章の添削や評価を受けることができます。修正するべき点が具体的になるので、より伝わりやすい文章を作成することができるでしょう。

例として、誤字やミスの多い文章を評価してみます。


《文章の評価をするプロンプトと回答》


1-8.翻訳する

ChatGPTの自動翻訳機能を使って、約50カ国の言葉を翻訳することができます。


英語の翻訳だけなら「Google翻訳」でも行なえますが、ChatGPTはさらに活用の幅が広がります。
たとえば、次のようなことができます。


・外国の商品取扱説明書を翻訳する

・海外の支店やクライアントからのメールなどに対応する

・外国語で書かれた書類を翻訳し、重要なキーワードだけ抽出する

・カスタマーサポートで、海外のお客さまへのサポートを向上させる


ChatGPTで翻訳できる言語の数は約50ヵ国語ですが、やはり開発言語である英語が最も得意です。


翻訳するだけではなく、翻訳した日本語文章の校正、キーワード抽出やデータ分析など、組み合わせて利用することができます。


《質問を翻訳、さらにキーワード抽出のプロンプトと回答》



1-9.テキストの分類・カテゴリ分けをする

ChatGPTは、テキストの分類やカテゴリ分けも、簡単に行うことができます。


《文章のカテゴリ分けのプロンプトと回答》

(以下省略) 


《別のカテゴリ分けのプロンプトと回答》

(以下省略)


1-10.思考の壁打ちができる

ChatGPTは「思考の壁打ち」ができます。


思考の壁打ちとは、ぼんやりとしているアイデアや考えを、思いつくままに人に聞いてもらったり、紙に書き出したりして、紐解いていく作業を指します。


人に聞いてもらい、客観的な意見やアドバイスをもらうのもいいのですが、ChatGPTなら何時でも簡単に思考の壁打ちをすることができます。


・ぼんやりと思い浮かんでいる考えを聞いてもらう

・考えに対して客観的な意見をもらう

・アイデアについて、一緒に推敲してもらう


新商品を考えている際のアイデアを壁打ちすると、次のようになりました。


《思考の壁打ちのプロンプトと回答》


1-11.文章の作成・記述をする

ChatGPTは文章の作成・記述が得意です。

OpenAI社が開発した、NLP(自然言語処理技術:人間が利用している自然言語をコンピューターに処理させる技術)を利用しているため、かなり精度の高い文章を作成することができます。

具体的に、次のことで活用できるでしょう。


・テキストの感想文を書く

・設定を指定し、物語を創作する

・ブログ、日記、メールなどを記述する


ただし、無料版のChatGPTは2,000文字程度のテキストしか入力できないので、小説などの長い文章を生成することはできません。有料版のChatGPTでは、25,000文字まで有効です。


《記述のプロンプトと回答》


《感想文の草案プロンプトと回答》


1-12.問題の作成をする

ChatGPTは、学習のための問題を作成することができます。


学習にはインプットとアウトプットが大切です。ChatGPTを利用して、学習した箇所をそのまま問題にすることで、効率よく学習することができます。


・学習した内容からすぐに問題を作成する

・問題集を用意せずに、関連する問題を作成する

・難易度に合わせた問題を作成する



《問題作成のプロンプトと回答》

(以下省略)


1-13.アイデアの創出をする

ChatGPTを利用すれば、アイデアの創出をすることができます。

斬新な商品を開発したいけど、取っ掛かりが欲しい、または、新しいサービスのネーミングが思い浮かばない、などの時に重宝するでしょう。

たとえば、次のようなことに利用できます。


・新しい商品のアイデア

・商品の広告アイデア

・新商品のネーミングアイデア

・ブログやYou Tubeのタイトルのアイデア


アイデアが欲しい対象の情報が多いほど、良いアイデアが出るので、できるだけ詳しく情報を入力するようにしてください。また、ターゲットを明確にすることも重要です。

コツとしては、「貴方はプロのコピーライターです」「キャッチコピーの専門家です」など、ChatGPTに専門性の高い役割を与えると、精度が上がります。


《アイデア創出のプロンプトと回答》


1-14.コード作成(プログラミング)をする

ChatGPTは、コード生成(プログラミング)が可能です。プログラミングのコードを一から考えるよりも、手間や時間を大幅に節約することができるでしょう。


メジャーなプログラミング言語である「Python」や 「JavaScript」については、大量の学習データが蓄積されており、精度の高いコードを生成します。


さらに、プログラミングコードを出力するだけではなく、コードのエラーを指摘することも可能です。


ただし、実際にChatGPTでコードを作成しても、実際に作動しないこともあります。必ず自分で検証作業や改善を行う必要があるため、プログラミングに関しては、コード作成についての知識は必要でしょう。


なお、「上記のプログラムをデバックして、エラーがあれば修正してください」と、指示を繰り返すことで精度は高まります。


《コード生成のプロンプトと回答》



1-15.情報の検索をする

ChatGPTは、情報の検索もできます。

Googleなどの検索ツールとの大きな違いは、単純に情報を提供するだけではなく、便利に整理したり、表示の仕方を指定したりすることができる点です。


たくさんの関連記事やテキストを読む必要がないので、時間短縮になります。


・指示した内容の情報だけを収集する

・情報についてのメリットをまとめる

・検索した内容を表にまとめる


ただし、無料版のChatGPTは、2021年以前の情報しか収集することができません。最新の情報が必要な場合は、有料版のChatGPTを利用するか、次の生成AIの利用もおすすめです。

Google SGE:Google検索をするだけで、最新の検索結果をテキストとしてまとめてくれる
BeingAI:回答はAIが独自に生成するのではなく、Web上から探すので最新情報に対応している

情報検索の例として、2つご紹介しましょう。


《情報検索のプロンプトと回答》


《検索する情報を表にまとめるプロンプトと回答》



2.【応用編】ChatGPTを使って実際の業務で活かせる9つのこと

では、1章でご紹介したChatGPTでできることを応用して、実際の業務で活かせることを見ていきましょう。

ChatGPTは、普通に利用しても大変便利ですが、プロンプトを少し工夫すると、利用できる業務が増します。

たとえば、単純に文章を書いてもらうだけではなく、販売している商品のターゲットに向けた広告活動や、キャンペーンに応用することも可能です。

この章では、次の9つの業務で活かせるようなChatGPTの使い方や、プロンプトの作り方を解説していきます。

2-1.メールを作成する
2-2.メルマガを作成する
2-3.商品やサービスのマニュアルを作成する
2-4.キャンペーンや広告のコピーを考える
2-5.情報収集をする
2-6.プレゼンテーションの雛形を生成する
2-7.スピーチの内容を作成する
2-8.市場調査やマーケティングに利用する
2-9.比較対象を表にまとめてもらう


2-1.メールを作成する

ChatGPTを利用してメールを作成しましょう。メールの作成自体は、業務としてさほど難しくはありません。

しかし、用途に合わせたメール文を作成しようとすると、表現や言葉使いに迷い、意外と時間や手間が掛かるものではないでしょうか。

そこで、様々なシュチュエーションを想定して、メールの作成を考えていきましょう。


・お礼のメール

・お詫びのメール

・販売した商品のバージョンアップのためのアポを取るメール


《お客様へお礼のメール》


タイトルなど、手直しが必要な部分もありますが、言いたいことが伝わる内容といえるでしょう。


《お客様へ納期遅延のお詫びのメール》


《お客様へバージョンアップのためのアポを取るメール》


2-2.メルマガを作成する

ChatGPTを利用すれば、メルマガも簡単に作成できます。


メルマガは、通常のメールと異なり、読み手の興味を引くテーマをいくつも考えなくてはなりません。人の手でやろうとすると、準備やアイデア出しだけでも、かなりの時間と労力を使う作業です。


ChatGPTは、簡単にいくつでもテーマを作成し、実際の執筆まで行うことができます。


まずは、ChatGPTを使って、メルマガのテーマについて、アイデアをだしてみましょう。


《自社製品についてのメルマガテーマ出し》


《特定事業者に向けたメルマガのテーマ出し》

次に、上記のテーマから一つを選んで、実際にメルマガを作成してみます。


上記で出力したメルマガのアイデア「デジタル時代の会計業務:クラウドツールの導入と活用法」について、記述したのが下の文章です。


《メルマガ作成依頼》

ChatGPTが執筆すると、一般的で、人間味の少ない文章になりがちです。メールの内容を魅力的にするには、プロンプトにできるだけ多くの情報を追加し、必ず人の手で修正することが大切です。


また、ChatGPTは最新情報を反映しないため、情報が正しいかどうかもチェックしましょう。


手を加える必要はありますが、それでも一から執筆する必要が無いため、かなりの時間短縮となります。


2-3.商品やサービスのマニュアルを作成する

ChatGPTを利用すれば、商品やサービスのマニュアルも簡単に自動作成できます。どういう順番で、何を書けばいいのか迷わずに済むので、かなりの時間短縮になるでしょう。

ここでは、シンプルな商品のマニュアルを作成してみました。


《商品マニュアル作成》

ターゲット向きに、書き方が工夫されているのがわかります。


なお、商品情報については、企画書などの文章をそのままコピペしても、それなりに要約して作成してくれます。


2-4.キャンペーンや広告のコピーを考える

ChatGPTに、キャンペーンや広告のコピーを考えてもらうこともできます。適切な言葉を延々と探したり、長時間考えたりする必要がなくなるでしょう。

試しに、上記の鉛筆のキャンペーンを行うと仮定し、キャッチコピーを作成してみました。


《キャンペーンのキャッチコピー作成》

同じ条件でもターゲットを変えると、それに合わせたコピーを生成してくれます。


《ターゲットを変えたキャッチコピー》


上記に、さらに詳細で具体的な情報を加えれば、より精度の高いコピーになります。


2-5.情報収集をする

ChatGPTは情報収集をする時に使えます。単に情報を集めるだけではなく、文字制限や読み手の対象に合わせた情報を、コンパクトに纏めてくれるので、大変便利です。

たとえば、「ChatGPTは子供でも安全」という、少ない情報に対しても、様々な追加情報や、独自に「利用の提案」なども作成してくれます。


《情報収集》


2-6.プレゼンテーションの雛形を生成する

ChatGPTを利用すれば、プレゼンテーションの雛形を簡単に生成することができます。


何を伝えたいのか、何を目的とするのかを明確にし、商品やサービスについて詳細な情報を入力するだけで、自動的にページ割りまで行えます。


これを参考にプレゼンテーションを作成すると、かなりの手間が省けます。


《プレゼンテーションの雛形生成》


2-7.スピーチの内容を作成する

ChatGPTは、スピーチの内容も作成できます。自分の言いたいことを盛り込みながら、制限時間にきちんと終了するような原稿を作成してくれるのです。

いきなりスピーチ原稿を作成するのではなく、まずはテーマの情報収集を行います。次に、その中から、必要な情報だけを選択して、実際の原稿を作成しましょう。

作業を区切ることで、内容のチェックがしやすく、精度が上がります。


《情報収集とスピーチ原稿の作成》


《上記を元にスピーチ原稿を依頼》


ChatGPTは、最新情報は入れることができないので、時事問題などを扱う際には、必ず情報の精査を行いましょう。


2-8.市場調査やマーケティングに利用する

ChatGPTは、市場調査やマーケティングにも利用できます。

通常、市場調査は、市場規模や動向、ニーズ、ターゲットなどを調査し、多大な時間がかかってしまうものです。

ChatGPTを利用することで、一般的な調査結果を、簡単に得ることができます。

とはいえ、やはりChatGPTでは最新の情報を得られないことや、マーケティングでは、生の人の声が大切であることから、参考とする資料の一つとして捉えることも大切です。


ここでは、まず市場調査で大切な項目を聞き、それを元に、調査したい品目を調べます。
項目について、さらに詳細に調べたいときは、項目ごとに質問をしていくと良いでしょう。


《市場調査についての質問と調査》



《上記の回答を元にした調査》

(以下省略)


2-9.比較対象を表にまとめてもらう

ChatGPTは、比較対象を表にまとめることが得意です。

表にすることで、わざわざ大量の資料を見比べる必要がなくなるため、作業が簡単になります。

上記の「電気ケトル」について、女性用と男性用に分けて、表にまとめてみます。


《対象を表にまとめる》


ChatGPTで表を作る際は、項目などを指定すると、希望する結果により近づけることができます。


 POINT!  表形式の項目を指定する方法


表形式で作成する場合、書いてほしい項目を指定するには、項目を「|(パイプライン)」で区切ります。


▼プロンプト例


すると、次のように、項目が反映されます。


3.有料版ChatGPT(ChatGPT4・GPT4V)でできる5つのこと

ChatGPTは無料でも使用できますが、有料版ならさらにできることが増加します。

  


無料版ChatGPT

有料版ChatGPT4・GPT4V

利用料金

無料

月額20ドル(約2,800円)

最新情報

2021年9月まで

2023年4月まで

質問文字数

約2,500語

約25,000語

回答文字数

約2,000語

約25,000語

画像入力・出力

×

音声読み上げ

×

プラグイン連携

×

※2023年11月時点での情報です。


料版は月額20$(約2,800円)の利用料が必要となりますが、質問や回答する文章の文字数が10倍以上になりますし、音声や画像も扱うことができるので、ビジネスでの活用範囲が広がります。


また、最新情報を取得することも可能で、信頼性も高まります。

有料版ChatGPT(1007ChatGPT4・GPT4V)でできることを、具体的に5つみていきましょう。


3-1.最新情報を得ることができる

有料版のChatGPTでは、2023年10月17日より、最新情報を得ることができるようになりました。プラグインを有効にすることで、MicrosoftのBing検索を利用できるようになったためです。

回答に、引用を含むURLや最新のウェブデータを表示することが可能となり、より精度の高い回答を得る事ができます。


Microsoft社によると、将来的には、無料版でも最新情報が利用できるということです。


3-2.多くの情報(文字数)を取り扱うことができる

有料版のChatGPTは、質問や回答の文字数が日本語で約25,000文字と多いため、多くの情報を取り扱うことができます。


沢山の情報や資料を要約することや、長いブログの執筆やスピーチ原稿などを作成することも可能です。情報をどんどん入力できるので、仕事の効率もよくなります。


無料版のChatGPTは、質問の文字数が日本語で約2,500文字、回答の文字数が約2,000文字と、かなり制限されています。

質問する内容や回答が制限されてしまうため、作業効率が悪くなる場合もあるでしょう。


3-3.画像を読み取る・生成できる

画像を認識するGPT-4V(GPT-4 with vision)は、有料のChatGPTで利用できます。



画像ファイルをアップロードして、画像に関する質問や指示を出すことや、自分がイメージした画像を作画することができます。


この機能を利用すれば、次のような使い方ができます。


・魚の画像をアップロードして、種類や名前を聞く

・特徴のある建物をアップロードして、場所を特定する

・簡単な描画をもとに、再現するためのコードを生成する

・写真や画像の文字を読み取る

・イメージしている画像をアニメタッチで生成する

・資料に添付したい画像を、商品情報を元に生成する


現段階では、精度が高いとは言えず、AIが作成した「とんでも画像」がSNSでも話題になるほどですが、これからどんどん改良されていくでしょう。


3-4.音声認識機能が利用できる

ChatGPTの有料版では、音声認識機能が利用できます。ChatGPTと音声の会話をしたり、音声入力をしたりすることができます。



ただし、「音声入力」だけなら、無料のChatGPTでも可能です。ただし、現状ではブラウザ版では対応しておらず、アプリ版のみ対応しています。


GPT-4Vの「音声認識機能」を利用すると、次のようなことができます。


・声でプロンプトを生成する

・ChatGPTと会話する

・英会話のレッスンをする


なお、日本語の音声は、プロの声優による5つの音声モデルが選択でき、人と会話しているような自然な感じで使用できます。


3-5.APIとの連携ができる

有料版のChatGPTでは、API(プラグイン)との連携ができるようになります。


APIとは、ChatGPTに機能を追加できるツールのことです。連携することで、ChatGPTを単体で利用するよりも活用の幅が広がります。


たとえば、飲食店のレビューサイトでは、レストラン情報を検索することができますよね。
無料版のChatGPTでも、「〇〇付近で美味しい焼肉屋さんを紹介して」と入力すれば、いくつか焼肉店を紹介してくれます。


しかし、飲食店のレビューサイトのAPIから検索すると、評価などの情報の他に、お店の紹介ページに直接飛べたり、ネット予約の空席がある店舗だけを検索したり、そのまま予約も可能です。


APIを利用すると、できることの幅が広がるのです。


4.ChatGPTにできない5つのこと

便利に利用できるChatGPTですが、できないこともあります。できないことは次の5つです。



それぞれ解説していきましょう。


4-1.正確な事実のリサーチ

ChatGPTは、正確な事実のリサーチはできません。

「事実に近い」回答を出すことはできますが、出典元が不明であったり、ChatGPTが勝手に「ありもしない事実」を作り出す事例もあります。


また、無料版のChatGPTの情報は古い(2021年9月以前)ため、情報を精査する必要があるでしょう。


実際に次のようなことで間違った事例があります。


・日本の総理大臣の名前を間違える

・出典元としてありえないURLを紹介する

・参考文献として存在しない論文を紹介する


ChatGPTは、英語を基本としたデータを蓄積しているため、特に日本特有の質問は精度が低いともいわれています。


それ以外でも、情報を鵜呑みにせずに、確認する必要があるでしょう。


4-2.正確な演算

ChatGPTは、正確な演算は期待できません。

ある程度は可能ですが、ChatGPTは基本的に人間の自然言語に特化した生成AIであるため、回答は「推測」に過ぎないのです。本当に演算をしている訳ではないので、計算は得意ではないのです。


ChatGPTの間違いとして、次の事例があります。


・掛け算を間違えた

・数字の単位を間違えた

・コードの生成を間違えた


演算の精度を上げるには、プロンプトには日本語で指示するのではなく、数式を直接入れると回答の正解が高いようです。


また、何度もやり直しをしてもらうと、精度が上がってきます。


4-3.参照URLの表示

ChatGPTは、参照URLは表示されません。

というのも、ChatGPTはインターネットから情報を集めているわけではなく、2021年以前の蓄積された学習データから回答しているためです。

有料版のChatGPTなら、プラグインを有効にすると、参照URLを表示することも可能です。


無料でチャットAIを使用しながら参照URLを知りたい場合は、Microsoft社の「BingA」を利用するとよいでしょう。


4-4.最新の出来事への回答

無料のChatGPTの情報は、2021年9月以前の情報が元になっているため、最新の出来事への回答ができません。

ただし、有料版のChatGPTでは、MicrosoftのBing検索を追加できるようになったため、最新の情報を得ることも可能です。


Microsoft社は、この先、無料版のChatGPTでも最新情報が利用できるようになると発表しています。


4-5.書籍などデジタル化されていない情報

ChatGPTは、デジタル化されていない情報の取得はできません。

そのため、デジタル化されていない書籍や資料、未発表の論文などによる回答をすることはできないのです。


ChatGPTを使用する際は、回答が、デジタル化されている情報の範囲であることを理解しておく必要があります。


5.ChatGPTを業務に取り入れるときの注意点3つ

ChatGPTは大変便利なツールですが、個人的に利用する場合は別として、ビジネスで利用する場合は注意が必要です。

回答を鵜呑みにして仕事で活用すると、間違った情報によって、信用問題にも発展する可能性もあるためです。


そのため、業務として利用する際には、特に次の3つに注意しましょう。


それぞれ解説していきます。


5-1.効果的なプロンプトを作成する

ChatGPTの機能を十分に利用するためには、できるだけ効果的なプロンプトの作成が必要です。


というのも、ChatGPTは大量の情報を持っているものの、抽象的、あるいは情報が少ない場合、どのように回答すればいいのか判断できず、出力の精度が低くなってしまいます。


精度の低い回答を、そのまま仕事に利用するのは、あまりにも危険です。


ChatGPTを業務で利用する前に、正しいプロンプトの作り方を学習するとよいでしょう。


 POINT!  効果的なプロンプトの作り方


効果的なプロンプトを作成するには、次のことを徹底するようにしましょう。


・できるだけ詳細で具体的な情報を与える。
・前提条件を与える。

《例》「あなたはプロのWebライターです」など。


なお、プロンプト作成のヒントを、OpenAI社が「明確かつ効果的な指示を与える方法」として公開しています。ChatGPTの回答が、より精度の高いものになりますので参考にしてください。


5-2.【無料版の場合】正確なリサーチはできないため情報の正誤性を確認する

無料版のChatGPTでは、正確なリサーチはできないと考えてください。


ChatGPTは、インターネットの情報をそのまま反映しているわけではなく、蓄積された学習データによって回答を行っています。


インプットされている情報が誤っているケースや、情報が古い場合もあります。ある程度精度の高い回答はしてくれるものの、出典元や参照元が不明な場合が多いのです。


中には、ありもしない情報を勝手に作成するケースもあります。情報をそのまま信用せず、必ず整合性を確認しましょう。


5-3.文章はチェックし、必ず人の手を加える

ChatGPTが生成した文章は、必ずチェックして自分の手を加えましょう。

内容の正誤性の確認はもちろんですが、AIが書いた文章は、「どこか不自然さ」が感じられるためです。

内容や文章の構成自体は良くても、「人の想い」が通じない文章は、人の心を動かすことはできません。

特に、自分の考えを述べる文章や、スピーチ原稿などは、感情や具体的な体験を加えましょう。


6.まとめ

いかがでしたでしょうか。

ChatGPTを利用すれば、様々なことができることがお分かりになったのではないでしょうか。


最後に、この記事をまとめてみましょう。


●ChatGPTを利用してできる15のこと

1-1.文章の要約をする
1-2.感情分析をする
1-3.データの分析をする
1-4.キーフレーズの抽出をする
1-5.ニーズ(インサイト)を深く探る
1-6.文章のミスなどをチェックする
1-7.添削・評価をする
1-8.翻訳をする
1-9.テキストの分類・カテゴリ分けをする
1-10.思考の壁打ちができる
1-11.文章の作成・記述をする
1-12.問題の作成をする
1-13.アイデアの創出をする
1-14.コード作成(プログラミング)をする
1-15.情報の検索をする



●《応用編》ChatGPTを使ってできる9つのこと

2-1.メールを作成する
2-2.メルマガを作成する
2-3.商品やサービスのマニュアルを作成する
2-4.キャンペーンや広告のコピーを考える
2-5.情報収集をする
2-6.プレゼンテーションの雛形を生成する
2-7.スピーチの内容を作成する
2-8.市場調査やマーケティングに利用する
2-9.比較対象を表にまとめてもらう



●有料版ChatGPTでできる5つのこと

3-1.最新情報を得ることができる
3-2.多くの情報(文字数)を取り扱うことができる
3-3.画像を読み取る・生成できる
3-4.音声認識機能が利用できる
3-5.APIとの連携ができる


このように、ChatGPTを利用すると、できることは数多くあります。ぜひ、実際にあなたのビジネスに取り入れて、作業を効率化してください。

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