マンション居住者向けのお知らせアプリを開発
目次
この事例のポイント
- ポータルサイトOICOS(オイコス)を通じた入居者へのお知らせを強化したいと考えていた。
- プッシュ通知機能を導入するため、OICOSのWebViewアプリの開発を依頼。
- 居住者、管理会社の利便性向上につながった。
開発した内容
ポータルサイト「OICOS」連動のWebViewアプリ「OICOS App」を開発。アプリからの簡単なログイン、プッシュ通知でポータルサイト上のお知らせ、共用施設予約の情報を居住者に確実に周知することを目的とした。
OICOSをアプリとして開発しようと考えた経緯を教えてください。
野中 タワーマンション等を中心とした集合住宅での居住者様の生活、管理会社様の業務を支援するマンションポータルサイト「OICOS」を2007年より提供開始しました。時代に合わせてパソコン、フィーチャーフォン、スマートフォンに対応してきましたが、スマートフォン利用者の方々に、より気軽に「OICOS」を使ってもらえるようにしたいと考えていました。
具体的には、プッシュ通知ができるようにしたいというご要望だったとうかがっています。
野中 居住者様に向けて管理組合様や管理会社様がマンション内のクローズドな情報をOICOS上に掲載できるようになっていましたが、従来はメールの一斉通知機能はあったものの、基本的にはユーザーがウェブサイトにアクセスの上ログインして閲覧しに行く必要があり、掲示内容を確実に周知するのが困難でした。
大事なお知らせはプッシュ通知にすることで居住者様に必要な情報がしっかり届く仕組みが整いました。
数あるアプリ開発会社からどのような基準でデザインワン・ジャパン(以下、DOJ)を選ばれたのですか。
野中 アプリ開発に強みを持つ会社を調べていた時にDOJさんを見つけました。アプリ開発は初めてで分からないことだらけで、いくつかのサプライヤーと協議する機会を得ましたが、こちらの問いかけに対する回答だけでなく、具体的な提案もしていただけたりと、明確な答えや複数の選択肢を持っていたところに惹かれましたね。
初心者でも分かるように言葉を噛み砕いて説明してくれたので、ここなら開発を任せてもしっかりやってくれそうだと感じ、依頼を決めました。新型コロナウイルスの影響でオフショア開発拠点があるベトナムもロックダウンするなど不安もありましたが、DOJさんがしっかり進捗情報を開示して下さったので、安心して開発を依頼することができました。
開発中のやり取りなどはいかがでしたか。
野中 ラボ型開発での契約で、費用や開発スケジュールも明快でした。オフショア開発は初めてでしたが、報告や相談をチャットツールを使ってこまめにやり取りできたので問題なく開発を進められました。ブリッジSEの方が弊社の社内にいるのかと勘違いするくらいレスポンスが早かったことも良かったですね。
こちらが伝えたことだけに対応するのではなく、言葉にできていないニーズも汲み取って対応してもらえたので、非常に助かりました。
開発を進める中でiOSの審査に落ちるなど、予想していなかった困難もあったと聞きました。
野中 WebViewアプリの審査基準が従来よりも厳しくなっていたため、審査に通すためには方向性を変える必要がありました。フローリングの傷など専有部の小修繕を居住者様が写真で履歴を残せるような修繕記録機能を追加するなど、具体的な解決策を柔軟に示してもらえたのはありがたかったですね。2022年2月にアプリの提供が開始された後は、弊社の取引先からも「使いやすいですね」と喜ばれることが多く、DOJさんに頼んで良かったなと思っています。
私たちの要望を満たしつつ、今後の拡張性も見据えたアプリができあがりました。今後はユーザーの意見を取り入れてアプリ独自の機能を追加したり、他社様とのアプリと連携をしながら発展させていきたいですね。
アプリを開発したことで御社の課題はどのように解決しそうですか。
野中 「OICOS App」はログインも簡単なので、ユーザーである居住者様の利便性も格段に上がったのはもちろんですが、OICOSをプラットフォームとして情報を発信する管理組合様、管理会社様にとっても利用する価値が上がったのではないかと考えます。
アプリのプレスリリースを発信することもでき、リリースをきっかけに弊社を知って下さった方も多かったので、今後は「OICOS」や廉価版の「OICOS Lite」の導入件数はもちろんですが、マンション管理会社様などのご要望に応じたポータルサイトのOEM※版提供先も増やしていきたいです。
※OEM(Original Equipment Manufacturing) 他社ブランドの製品を製造すること。