オフショアのアプリ開発でベトナムが選ばれる理由とは デメリットも紹介

オフショアのアプリ開発でベトナムが選ばれる理由とは デメリットも紹介
オフショア開発先として、近年人気のベトナム。IT人材の育成や日本語教育に力を入れていることもあり、日本向けのオフショア企業が育ってきているということが背景にはあります。この記事では、ベトナムでアプリ開発を検討する際の指標となるメリット・デメリットを詳しく紹介します。ベトナムに開発拠点を置き、アプリ開発の実績豊富な当社だからこそ知るノウハウですので、ぜひ参考にしてください。この記事は、ベトナムに開発拠点を持つデザインワン・ジャパン DX事業本部の泉川学が作成しました。

目次

アプリ開発先としてベトナムの企業が選ばれる理由

ベトナムは、アプリ開発をはじめとするオフショア開発の委託先として、近年人気がある国です。首都のハノイや、ベトナム最大の商業都市であるホーチミンのほか、ベトナム中部における産業の中心地であるダナンなどで、多くのIT企業が拠点を持っています。では、なぜ数ある開発先の中で、ベトナムの企業が選ばれているのか。ベトナムならではのメリットを紹介します。

 ベトナムがオフショア開発先として選ばれる理由については、こちらでも詳しく紹介しています。

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メリット1 人材が豊富で日本国内よりも安く開発できる

ベトナムではIT人材の育成を推進しており、エンジニア等のIT人材が豊富。そのため、IT人材が不足している日本国内で開発するよりも安く開発できます。実際に、「オフショア開発白書 2021年版」によれば、日本よりもコストメリットが出せることが分かります。

ただし、ベトナムの人件費も徐々に上がってきているので、依頼を検討する際には今後の動向に注意しましょう。

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メリット2 日本語ができる人材が豊富

国として日本語教育に力を入れており、日本語ができるIT人材が豊富です。リソースの確保が十分にできるという点では、IT人材が不足している日本と比べてメリットになるでしょう。

アプリ開発を進めるに当たって、コミュニケーションの取りやすさは重要です。オフショア開発白書 2021年版でも、オフショア開発を発注した企業が「成功させる上で一番重要」だと感じているのは、「コミュニケーション」という結果でした。開発の過程では、トラブル発生はつきもの。その際にコミュニケーションが問題なく取れるかどうかで、プロジェクトの成否を左右します。

 

メリット3 日本向けの開発企業が多い

日本の開発委託先として案件が増えたことで、開発企業も増加しました。開発企業が多いということは、それだけ選択の幅も広いということです。対応できる案件の幅も広がったとも捉えられるでしょう。

 

メリット4 日本との地理的距離が近い

物理的な距離の近さも、アプリ開発企業を選定する上で重要な要素です。移動時間もコストですので、オンラインでミーティングや電話をするなど連絡を取る際にも、時差が少ない方が有利です。ベトナムとの時差は2時間。日本企業の営業時間内に開発側とやり取りすることが可能です。実際に現地に出張に行く際も、時間的コストが比較的かからずに済みます。

リアルタイムでコミュニケーションを取れる=ストレスなくプロジェクトを進行できることにもつながるでしょう。

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メリット5 日本と同等のIT技術力がある

今やベトナムは、日本と同程度のIT技術力を持っています。そのため、日本でエンジニア1人雇うとなると、IT人材が不足している日本では高くついてしまいますが、IT人材豊富なベトナムでは日本国内の半分~2/3程度の費用で済みます。もちろん、どのようなアプリを開発するのかによっても異なり、例えば、AIやVRといった技術を用いたアプリ開発には、企業によっても向き不向きがありますので、一概には言えません。しかし、総合的に見てコストパフォーマンスよくアプリ開発を進めることにつながっています。


 ベトナムのアプリ開発会社でおすすめの会社10選

ベトナムには数多くのアプリ開発会社がありますが、それらの中で特におすすめの会社10社を詳しく紹介します。


1.株式会社デザインワン・ジャパン

デザインワン・ジャパン(以下、DOJ)は、ベトナムのダナンに開発拠点を持つ日本の東証スタンダード上場企業です。日本人がクライアント窓口となるため、コミュニケーション面の心配は無用。優秀なIT人材が多数在籍しており、アプリ開発の経験も豊富です。コストと品質のバランスが取れた開発を強みとしています。

また、要件定義~設計・開発・本番移行・運用保守までの全フェーズを、一貫してサポートできる点も強みです。DOJは、一定期間そのクライアント対応専任のエンジニアチームを構築する「ラボ型開発」を得意としているため、仕様変更などの修正要望に対しても、柔軟に対応できる点もメリットといえるでしょう。

設立年月

2005年9月

従業員数

251名(2023年8月31日現在)

開発実績

・国内最大級オールジャンル口コミサイト「エキテン

・Webサイト改修

・マッチングサイトの新規構築

・マンション居住者向けお知らせアプリ

本社所在地

東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア8F

上記以外にもアプリ開発の実績が多数ございます。詳しくはこちらの資料にまとめておりますので、ぜひご覧ください。

お見積りやお問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。御社の課題に合わせて最適なご提案をいたします。


2.株式会社カエルエックス

企画・コンテンツ制作・システム開発・運用・ユーザーサポートまで、お客様視点での高品質なサービス・コンテンツ開発の提供をモットーとしている会社です。2018年5月にベトナム・ハノイに子会社を設立し、本格的にベトナムオフショア開発を推進しています。

設立年月

2006年5月

従業員数

25名

開発実績

・ドラゴンドリル~さんすうワールド~

・寄せ書き&グリーティングサービス「ヨセカとグリカ」

・ズバリ 気配り アニマッチ

本社所在地

東京都足立区梅田2-9-4


3.NashTech Japan株式会社

NashTech Japan株式会社は、ベトナム創業の世界的なIT企業であるNashTechの日本法人企業です。システム開発の豊富な実績とノウハウをベースにDXコンサルティングやソフトウェア開発サービスを日本企業に提供しています。アプリ開発は、ベトナムの開発拠点を中心に高品質・低コストなサービスを展開しています。


設立年月

1905年

従業員数

1000名以上

開発実績

・本田技研工業株式会社ECサイト

・日本精工株式会社EPRシステム


本社所在地

東京都足立区梅田2-9-4



4.株式会社カオピーズ

ベトナムのIT企業「KAOPIZ HOLDINGS JOINT STOCK COMPANY」の日本法人子会社です。親会社は、100%日本向けのオフショア開発会社です。

お客様のご要望をヒアリングした後、それに見合った開発基盤、プロセス、体制などを提案し、お客様と合意した上、アプリ開発を行なうことを得意としています。システム開発案件の初期のみならず、開発期間中に出てくる課題を解決し、要件変更に対して最適な対策を取ることも重要と考えています。


設立年月

2016年8月

従業員数

35名(2023年10月現在)

開発実績

・AIスピーカー・チャットボット活用での宿泊施設のガイドシステム

・Bluetooth接続ヘルスケア管理システム

本社所在地

東京都千代田区岩本町2-9-3 第2片山ビル6F



5.株式会社バイタリフィ

サービスコンセプトは徹底的な「顧客志向」です。顧客志向とは、顧客のビジネス・メリット・ニーズを徹底的に考え、良い方向へ導くという考え方を指します。

デジタルゼネラリスト(広い範囲の知識や能力を持つ人)になることにより、貴社の求めていること、実現したい思想、潜在しているニーズを幅広い視点でとらえ、 様々な開発技術や人材、ソリューションで実現・解決していきます。

ベトナム現地に日本人が10名以上在籍しており、オフショア開発が初めての方でも安心なサポート体制を整えています。


設立年月

2005年9月

従業員数

400名

開発実績

・動画配信から分析まで完結するSaaSツールの保守・新規開発

・日本語学習アプリの新規開発

本社所在地

東京都渋谷区恵比寿西1-9-6アストゥルビル8F



6.FPTジャパンホールディングス株式会社

FPTジャパンホールディングス株式会社は、ベトナム最大のIT企業であるFPTソフトウェアの日本法人です。オフショアだから可能な競争力のある価格の提供・FPTのオフショアだから確保できる、スケーラブルなリソースの確保・グローバル企業だから可能な世界標準プロセスでの開発による品質担保をモットーとしています。


設立年月

2005年11月

従業員数

3220名(2024年3月時点)

開発実績

・大手石油会社様 用のNOTES マイグレーション

・データウェアハウスと分析システム

本社所在地

東京都港区芝公園1-7-6 KDX浜松町プレイス6階



7.CMC Japan

CMC  Japanは、ベトナムの大手IT企業「CMC  Corporation」の日本法人です。オフショア開発、デジタルトランスフォーメーション、その他CMCのプロフェッショナルソリューションを組み合わせたワンストップソリューションがアピールポイントです。また、世界水準のオフショア開発提供も強みとしています。

設立年月

2017年8月

従業員数

開発実績

・大手製造業売掛金システム開発

・オンラインビデオプラットフォームのクラウド移行

本社所在地

東京都 品川区北品川5丁目1番18号 住友不動産大崎 ツインビル東館7階


8.株式会社リッケイ

株式会社リッケイは、ベトナムの大手IT企業である「株式会社Rikkeisoft」の日本法人です。

リッケイソフトでは、金融、製造、小売・EC、物流・ロジスティクス分野など、様々な業種のアプリ開発を行っています。オフショア開発を通じて、お客様のビジネスに最適なソリューションを優れたコストパフォーマンスで提供することが強みです。

設立年月

2016年3月

従業員数

240名(2023年5月現在)

開発実績

・オンラインバンキング取引システム開発

・ECサイト構築

本社所在地

東京都港区芝4-13-4

田町第16藤島ビル3階



9.株式会社コウェル

コウェルの強みは、優秀なベトナム人エンジニアの採用力と徹底した人材育成です。ベトナム人エンジニア全員が日本語で業務を行えるよう、専門の日本語講師によるレッスンでコミュニケーション能力に磨きをかけています。

また、ソフトウェアテストに関する国際的な資格認定機関「ISTQB」のパートナーシッププログラムに参加。全世界で8社、日本で2社のみが認定されている最上位資格「Global Partner」を取得するなど、高品質なアプリの開発が可能です。

設立年月

2007年8月

従業員数

500名(2024年1月現在)

開発実績

・株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)様システム運用保守コスト削減

・株式会社IDOM様基幹システムの再構築

本社所在地

東京都品川区東品川2丁目2‐28Tビル8F



10.GMOランシステム株式会社


GMOランシステム株式会社は、ベトナムのIT企業「GMO-Z.com RUNSYSTEM JSC」の日本法人です。ベトナムのIT企業の子会社であることから、オフショア開発には強みがあります。

設立年月

2007年8月

本社所在地

東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー9


実際どうなの?ベトナムでアプリ開発する際のデメリットと注意点

オフショア開発の委託先として人気があるベトナムですが、ベトナムならではのデメリットもあります。事前に把握しておけばリスクやトラブル回避にもつながります。

 

経済成長に伴いコストメリットが出にくくなる可能性がある

経済成長期にあるベトナムでは、IT人材の人員単価も上昇傾向にあります。そのため、ベトナムでアプリ開発することは、必ずしも日本国内での開発と比べてコストメリットが出せるとは限らない時代がいずれは到来するでしょう。ベトナムでアプリ開発を委託する際は、ベトナムのIT市況を確認しましょう。

 

英語でのコミュニケーションに難がある

ベトナムはインドなどとは違い、英語が日常的に使われているわけではありません。そのため、当然ながらそうした国のオフショア開発企業と比べると英語でのコミュニケーションがスムーズではありません。

とはいえ、英語ができるかどうかは個人の語学力にもよるところが大きいため一概には言えません。英語が母語でない分、日本語に長けた人材も多いのも事実です。英語でのコミュニケーションが必須の場合は、インドやフィリピン、バングラデシュなど英語に長けた国で委託先を検討するのが無難です。

 

日本との仕組み・感覚の違い

日本では当たり前のことが、海外ではそうではないことは往々にしてあります。ここでは、初めてベトナムでアプリ開発をする際につまずきがちな内容を紹介します。

 

残業や祝日の賃金は通常勤務の2~3倍になる

ベトナムでは、残業や祝日の賃金は通常勤務の2・3倍になるのが一般的。アプリをリリースした後にバグや修正箇所が見つかるのは珍しいことではないため、「すぐに修正対応してもらえる」と考えていると、非常に高くつく可能性があります。

アプリのリリース後に、こうした対応を即座にして欲しいと考えているなら、契約する際に盛り込んでおく必要があります。

 

指示は明確に出す必要がある

「言葉にしなくても、こちらの考えを汲み取ってもらえるだろう」という考え方は、ベトナムに限らず海外ではほとんど通用しないと考えておいた方がよいでしょう。そのため、開発に関わる支持は、何をどのようにしてほしいのかを明確に示す必要があります。 





ベトナムでアプリ開発する際のメリット・デメリットまとめ

ベトナムは、日本と同等のIT人材が豊富である上に、日本向けの企業が増えてきています。品質面でも費用面でも、日本企業がアプリ開発を安心して委託しやすくなっていることが人気の理由となっています。

一方でベトナム人の人件費は増加傾向にあるため、今後の動向に注目する必要があるでしょう。ベトナムならではのメリット・デメリットを把握した上で、アプリ開発を依頼しましょう。

 なお、ベトナムにおけるオフショア開発については、こちらでも詳しく紹介していますので、ご覧ください。


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