2022年版オフショア先で人気の国TOP5の特徴 最新動向を解説

2022年版オフショア先で人気の国TOP5の特徴 最新動向を解説
自社でのシステム開発を進める中で「コスト削減をしたい」や「グローバルなシステムを開発したい」などの理由から、オフショア開発に注目する企業が多くなっています。しかし、どの国に委託すればいいのか悩ましい…。そのような方に向けて、このコラムでは、オフショア開発委託国の選び方を紹介します。オフショア開発に興味はあるものの、まだ委託先が決まっていないという方はぜひご覧ください。この記事は、ベトナムに開発拠点を持つデザインワン・ジャパン DX事業本部の泉川学が作成しました。

目次

オフショア先で人気の国ランキング トップ5

まずは、企業がこれからオフショア開発をする際、アウトソーシング先を検討している国の人気ランキング(出展:「オフショア開発白書2022年版」)を解説します。各開発国のさまざまな違いをよく理解して、自社に合う国を選択するといいでしょう。

なお、各国のIT人材の単価は下記のようになっています。

※参照:https://www.offshore-kaihatsu.com/offshore_hakusho_2022/

※日本の人件費は当社調べ。

 


1位 ベトナムの傾向

オフショア開発先として、一番人気なのはベトナムです。オフショア先の国を選択した企業の約半数がベトナムを選択しているという結果が出ています。

主な理由としては、ベトナムが、親日国であること、勤勉な国民性、地理的な距離の利便性、比較的安価な開発単価水準ということがあげられます。国として日本語教育に力を入れていることもあり、日本語対応可能なIT人材も豊富にいることもメリットの一つです。日本からの人気に伴い、日本向けのオフショア開発会社も増え、選択肢が広がってきています。

ただ、人気がある一方で、ベトナムの単価はここ何年かで見ても上昇傾向にあることがデメリット。日本国内のIT人材の単価と比べれば、まだ比較的安いものの、今後も人件費の上昇は続くと考えられます。そのため、徐々に従来のようなコストメリットが出にくくなっており、現在は、ポストベトナムとなるオフショア先を探る動きも出てきています。


 

2位 フィリピンの傾向

2位のフィリピンでは、公用語として英語が使われているため、英語でのコミュニケーションに強いことが特長です。2021年の順位もベトナムに続き2位でしたが、12%から、19%に増加していることも特筆すべき点です。

フィリピンへの発注理由として多いのが、プロジェクトを進める上でのコミュニケーションに英語を使用していることや、英語の製品開発やグローバル展開しているプロダクト開発のため、ということが挙げられます。このように、英語でのコミュニケーションや開発を重視している企業にとっては、ベトナムよりも実用レベルで英語力のあるフィリピンを委託先として選択していると考えられます。今後、グローバル展開を視野に入れている企業が増えるほど、オフショア先として選定されるのは、フィリピンをはじめ英語に強い国となる可能性が高まるのではないでしょうか。

 

3位 インドの傾向

3位のインドも、フィリピンと同様に英語が公用語の国です。しかし、欧米圏のオフショア先として人気が高い国でもあり、日本市場に向いている企業は少ないのが実情です。昨年と同様に、2022年もフィリピンに次ぐ3位。パーセンテージは、10%から2ポイント増加しています。インドのIT技術力は、今や世界トップクラス。それだけにエンジニアの単価も高くなるのも事実です。グローバル展開を視野に入れたプロジェクトや、大規模なシステム開発、基幹システムなどの開発案件を委託する際には、オフショア先としてインドが選択肢に入ってくる傾向にあります。

 

4位 中国の傾向

4位は中国。中国もインド同様、世界トップクラスのIT技術力を持ち、もはや「コストメリットを出すためのオフショア先」としての選択肢からは外れてきているといっていいでしょう。現在は4位に落ち着いていますが、かつては人件費の安さと日本からの地理的な距離の近さからも、日本の主要なオフショア先としての役割を長らく果たしてきていました。そのため、既に委託している日本企業は多く存在します。日本語ができる人材も豊富ですし、同じ漢字文化ということもあり、コミュニケーションコストも抑えられる可能性が高いでしょう。

 

5位 バングラデシュの傾向

5位のバングラデシュは、昨年の9%から、5%と4ポイントダウンしました。IT人材の単価が上位4カ国と比べても比較的安価なことから、コストメリットが出しやすいオフショア先として人気です。一方、近年経済成長が目覚ましい国でもあり、それに伴ってIT人材の単価上昇スピードも高まる可能性が強いことは想定しておくべきでしょう。

英語は公用語ではないものの教育機関で使われているため、英語でのコミュニケーションも可能です。しかし、インドと同様に欧米向きのオフショア開発企業が多いため、日本のオフショア先としての市場はなかなか拡大しないのが現状です。

 

オフショア先でアジア圏が中心の理由

ランキングで紹介してきたように、オフショア先として選ばれるのは東南アジア圏がメインです。ここでは、その主な理由を紹介していきます。

 

時差が少ない

オフショア先としてアジア圏が人気な理由の一つは、時差が短いことです。地理的な距離が近いほど、時差が短くて済みます。開発は開発チームとコミュニケーションを取りながら進めていくため、自社の営業時間中にレスポンスがあるかないかで、開発の進捗も変わってきます。

例えば、日本との時差はベトナムなら2時間、インドは3時間半程度。2、3時間程度であれば、日本での営業時間内にやり取りが可能な範囲でしょう。一方、欧米圏となると、半日前後の時差が生じてしまうため、やりとりのスムーズさに欠けてしまいます。以上の理由から、日本との時差が2、3時間で済む範囲のアジア圏が候補となる傾向が強いようです。

 

人件費の面で日本よりもコストメリットを出しやすい

続いての理由は、コストメリットの出しやすさです。そもそもオフショア開発の主目的として挙げられるのが、日本国内のIT人材不足による人件費高騰を、人件費の比較的安い国に委託することで安く抑えて開発コストを下げるという点です。人件費を抑えながら、日本と同等の品質で開発ができるため、効率的にコストカットが可能になります。

 

IT人材が豊富

最後の理由は、IT人材の豊富さです。オフショア開発の目的の一つとして、コストメリットを出すと同時にIT人材の確保することが挙げられます。経済成長が目覚ましい新興国のアジア諸国の中には、国家レベルでIT教育に力を注いでいる国もあるため、日本のリソース不足を十分に補えるほどの豊富なIT人材が育っています。

 

まとめ

企業にとって、最適な開発委託先を選ぶことは、オフショア開発を成功させる上で非常に重要なポイントです。一口に「海外に委託する」としても、オフショア開発に期待する主な目的が「コストダウン」なのか「IT人材を確保したい」のかなど、今一度明らかにして、その目的に対してバランスの取れそうな国を選びましょう。時差や、言語によるコミュニケーションコストなども加味したうえで、自社に合う委託先を見つけてください。

 

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